2016年10月18日火曜日

中等度以上左室駆出率低下型心不全患者:カフェイン投与による不整脈への急性影響みとめず

二重盲検のきっちりした研究

中等度以上の左室駆出率低下型心不全患者へのカフェイン投与による不整脈への急性影響みとめず





Short-term Effects of High-Dose Caffeine on Cardiac Arrhythmias in Patients With Heart Failure
A Randomized Clinical Trial
Priccila Zuchinali, S et. al.
JAMA Intern Med. Published online October 17, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.6374

2重盲検ランダム化臨床トライアル・交差デザイン:心不全・心移植クリニック(三次大学病院)
中等度・重症収縮機能障害を有する慢性心不全患者(LVEF < 45%)、NYHA I - III
(2013年3月5日〜2015年10月2日)


1時間の間隔を置いて100mLの脱カフェイン 5 doseに加え
カフェイン 100mg or ラクトース・カプセル
総量カフェイン 500mg or プラシーボ、5時間プロトコール
1週間のwashout期間をおいて、プロトコール反復


主要アウトカム・測定:心室性、上室性期外収縮:連続心電図モニタリング


51名(37 [74%] 男性、平均[SD]年齢 60.6[10.9]歳]、主に中等度/重症左室収縮期機能障害  (平均 [SD] 左室駆出率, 29% [7%]); ICD装置植込 31 [61%]

連続心電図モニタリングにて、以下の数、カフェイン vs プラシーボ有意差なし
・ 心室性(185 vs 239 beats, respectively; P=0.47)
・ 上室性 (6 vs 6 beats, respectively; P=0.44)
・ 二連発、 二段脈、 非持続性頻拍

運動負荷変数、心室性・上室性期外収縮beat、運動時間、推定peak酸素消費量、心拍はカフェイン摂取で影響されず

 血中カフェイン濃度最高濃度患者は、最小濃度患者に比べて、心室性期外収縮増加もたらさず (P=0.91) 、プラシーボ群比較でも同様 (P=0.74)
 




食品名  カフェイン含有量  備考 
コーヒー  60 mg/100ml  浸出方法:コーヒー粉末10 g/熱湯150 ml
インスタントコーヒー  57 mg/100ml  浸出方法:インスタントコーヒー 2 g/熱湯 140 ml
紅茶  30 mg/100ml  浸出方法:茶5 g/熱湯360 ml、1.5~4分
せん茶  20 mg/100ml  浸出方法:茶 10 g/90°C430 ml、1 分


https://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/caffeine.pdf

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