2017年3月29日水曜日

小児期鉛暴露長期影響:IQ、認知機能、社会経済ステータス低下と関連?

亜鉛は、ガソリンなどのアルキル鉛、鉛製給水管、塗装原料など環境中に多く存在する
安価なアクセサリーなど亜鉛含む場合、子供のおもちゃなど特に注意する必要があるそうで、2008年改正食品衛生法で有害指定されている

で・・・


ニュージーランド40年間 前向きコホート研究

小児期鉛暴露が、その後成人となったときの認知機能や社会経済ステータスに関連するか?

Association of Childhood Blood Lead Levels With Cognitive Function and Socioeconomic Status at Age 38 Years and With IQ Change and Socioeconomic Mobility Between Childhood and Adulthood
Aaron Reuben, et al.
JAMA. 2017;317(12):1244-1251


オリジナル被検者 1037名中、 1007名38歳まで生存、 11歳児鉛検査 565名(56%)( 男性 54%、 白人 93%)、 11歳時 血中鉛濃度 平均(SD) 10.99 (4.63) µg/dL


血液検査された38歳時被検者  mean WAIS-IV score  101.16 (14.82)、mean NZSEI-06 score 49.75 (17.12)

母体IQ、 小児IQ、小児社会経済ステータス補正後、血中鉛濃度 5-μg増加毎、以下と相関

成人IQ 1.61-point スコア低下 (95% CI, −2.48 to −0.74)
知覚推理:perceptual reasoning 2.07-point  スコア低下 (95% CI, −3.14 to −1.01)
working memory 1.26-point  スコア低下 (95% CI, −2.38 to −0.14)

小児期鉛濃度と、verbal comprehensionとprocessing speed は統計学的に有意ではない

寄与要素補正後、小児期鉛濃度 5-µg/dL 増加ほど、社会経済ステータス 1.79-unit スコア低下 (95% CI, −3.17 to −0.40)


血中鉛濃度増加と、IQ及び社会経済ステータスの減少に関する強い相関は、小児期からの下方移動に起因し、その関連性は40%



結論:ニュージーランド1972−1973年生まれコホートにて、鉛小児暴露は、38歳時点の認知機能及び社会経済ステータスと相関し、IQ減少と社会的下方流動と関連する
小児鉛暴露が長期影響を及ぼす可能性







日本での摂取量微増傾向あるそうで・・・

環境中の鉛による健康影響について
http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM0904_01.pdf


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