免疫性壊死性ミオパチーと食事性スタチン成分
"Immune-mediated necrotizing myopathy and dietary sources of statins"
Barbacki A, et al
Ann Intern Med 2018; doi:10.7326/L17-0620.
annals.org/aim/article-abstract/2673071/immune-mediated-necrotizing-myopathy-dietary-sources-statins
ネット記事
https://www.medpagetoday.com/cardiology/atherosclerosis/71263
自明の如く、スタチンのターゲットである酵素は、HMG-CoA reductaseだが、スタチン使用歴がなく、スタチン成分を含有するred yeast riceサプリメントも服用歴のない女性で、この酵素への抗体を有する免疫性壊死性ミオパチーの症例報告
2週以上進行性重篤筋力低下57歳女性、筋電図、筋生検検査。EUROIMMUN assayで筋関連抗体陽性、最終的に、抗HMG-CoA reductase抗体ELISA陽性
“Camargue red rice”を2カップ以上摂食する習慣があり、これには植物ステロール(phytosterol) 約2g含有、HMG-CoA Reductase阻害によるスタチン類似メカニズムが寄与するもの
仮説だが、スタチン作用のある植物ステロールも、免疫性壊死性ミオパチーの原因になるのではないかと・・・
症例は、プレドニゾロンと月毎の免疫グロブリン治療で、筋力低下・筋痛は改善
嚥下困難は1年後も残存し、ピューレ食必要な状況とのこと
示唆に富む症例報告
red riceと書かれているが、“red yeast rice”では無いかと思う。
「赤米」とは異なる、紅麹米のことではないかと・・・
以前から、「紅麹米サプリ」については、スタチン代用として注意の喚起がなされている
e.g. medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/etc/201011/517378.html
。日本国内でもモナコリンKを含む紅麹米由来または紅麹由来のサプリメントが多数市販されており、製品の状況は米国と同様と考えられる。
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