粘液閉塞が合併症・死亡率と関連するだろうが、粘液線毛クリアランスは気管内挿管チューブのため阻害される。人工換気により比較的乾いた空気も粘膜の乾燥をもたらし、気道粘液産生を逆に増加する可能性がある。去痰(粘液溶解)薬の使用は侵襲的人工呼吸にベネフィットをもたらすかはエビデンス不足。却って気道抵抗増加をもたらす可能性もあり、気管支拡張剤との併用がなされる場合もある。
この報告では、アセチルシステインの気管支拡張剤との混合により、粘液クリアランスの改善、末梢気道径の改善をもたらすかの検討
24時間以内に抜管見込めない侵襲的人工呼吸922名ICU入室患者
比較 : on-demand vs routine ネブライザー (アセチルシステイン+サルブタモール)
プライマリ・アウトカム:28病日人工呼吸不要日数で、非劣性境界 -0.5日
セカンダリ・アウトカム:滞在日数、死亡率、肺合併症頻度、副事象イベント
on-demand群では 187名 41%でネブライザーを受け、 ルーチン群では 463名(99%)でネブライザーを受けた
Effect of On-Demand vs Routine Nebulization of Acetylcysteine With Salbutamol on Ventilator-Free Days in Intensive Care Unit Patients Receiving Invasive Ventilation
A Randomized Clinical Trial
David M. P. van Meenen, et al.
JAMA. Published online February 27, 2018. doi:10.1001/jama.2018.0949
922名(女性 34%; 年齢中央値 66 (IQR , 54-75歳):登録・フォローアップ完遂
28病日人工呼吸不要患者: on-demand群 21 (IQR, 0-26) vs ルーチン 20 (IQR, 0-26) (片側 95% CI, -0.00003 to 無限)
滞在期間、死亡率、肺合併症発症比率に有意差無し
副事象イベント 13.8% vs 29.3% ; 差 , -15.5% [95% CI, −20.7% to −10.3%]; P< .001)
内容は、頻拍性不整脈 (12.5% vs 25.9%; difference, −13.4% [95% CI, −18.4% to −8.4%]; P < .001) 、興奮 agitation (0.2% vs 4.3%; difference, −4.1% [95% CI, −5.9% to −2.2%]; P < .001)
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