2018年3月7日水曜日

フォシーガに関しては薬剤特異的に尿路感染リスク増加の可能性有り

癖のある薬剤と思うが、SGLT-2阻害剤
その使用の歴史まだまだ浅いため、副作用に懸念が残る
当初は皮疹、その後、腎障害、脱水・脳梗塞など・・・

性器感染症増加は確定的と思うが、尿路感染に関しては、無症候性尿路感染〜気腫性腎盂腎炎のような重篤な尿路感染まであり一括しがたいというのもあるらしい

ただ、ダパグリフロジン(日本での製品名:フォシーガ®)に関しては薬剤特異的に尿路感染リスク増加の可能性有り・・・との報告! 


SGLT-2 inhibitors and the risk of infections: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials
Acta Diabetologica First Online: 27 February 2018 pp 1–12
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00592-018-1116-0

検討:86 RCT, 50,880名
SGLT-2阻害剤は、プラシーボ比較で陰部感染リスク増加 (相対リスク [RR] 3.37, 95% CI 2.89–3.93, I2 0%) 、active comparator比較 (RR 3.89, 95% CI 3.14–4.82, I2 0.3%)
尿路感染リスクはプラシーボ比較で増加せず(RR 1.03, 95% CI 0.96–1.11, I2 0%) 、active comparator比較でも増加せず (RR 1.08, 95% CI 0.93–1.25, I2 22%)

薬剤特異的には、ダパグリフロジン 10mg/日投与のみが有意にプラシーボ比較尿路感染リスク増加 (RR 1.33, 95% CI 1.10–1.61, I2 0%)

SGLT-2阻害剤は胃腸炎リスク減少 (RR 0.38, 95% CI 0.20–0.72, I2 0%) するも、気道感染リスクは影響無し




SGLT2 阻害薬における尿路感染症
http://www.chemotherapy.or.jp/journal/jjc/06405/064050719.pdf

尿路感染症の①診断基準,② 分類,③危険因子の少なくとも 3 点において定義が曖昧であるという問題があり,SGLT2 阻害薬が尿路 感染症の危険因子であるかを判定するためには,さらなる検討が必要である

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