2018年3月23日金曜日

P値 0.05 → 0.005 へ

ピーチとどこぞかの航空会社が合併するとか・・・今回、それではないP値の話


これは下記Natureの解説となっている

The Proposal to Lower P Value Thresholds to .005
John P. A. Ioannidis, et al.
JAMA. Published online March 22, 2018. doi:10.1001/jama.2018.1536
すでに、ゲノミクスの話では、有意性閾値は 5×10-8が用いられており、0.05、0.01という常識は崩れつつある。 とはいうものの要約、フルテキストの96%は 0.05以下というP値を記載
P値といえば 0.05未満、時に 0.01未満とするがその問題点としての誤用、過剰信頼、誤解など指摘され続けている。ASA(American Statical Association)2016年ステートメントにおいて、最多の誤解は「仮説が真である確率」というもの。例えば、「帰無仮説が2%ほど真実であり、対立仮説が98%正しい」という表現。full reportと透明性が適切なレポートには要求されるが、P値はそれを保証するものでなく、逆に、P値小さければ選択性・非透明性の可能性の疑義を持たなければならない。P値は特異的な閾値を超えるかどうかで科学的、ビジネス的、政策決定を決めてしまうことがあることで、P値は結果の重要性、effect sizeを測定しているものではないことが重要
P値が少しだけ下回るような報告では誤謬である可能性あり 
P値閾値を 0.05から0.005へ移動することで、過去の生物学的文献の1/3ほどを示唆的というカテゴリーにシフトすることになり、雑に言えば「白黒」「有意・非有意」区分けには便利

総説的には、歓迎の方向と読み解いた


Redefine statistical significance
Daniel J. Benjamin, et al.
https://www.nature.com/articles/s41562-017-0189-z
We propose to change the default P-value threshold for statistical significance from 0.05 to 0.005 for claims of new discoveries.


ベイズ因子とP値の関係



P値閾値と偽陽性率





プライマリエンドポイントではないセカンダリエンドポイントでP値 0.05近傍の報告を後生大事にして、治療方針決定上のガイドラインを提示するお偉いさんのいる学会があるらしい(皮肉)

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