2018年6月6日水曜日

小児喘息:BMI、性差にて喘息入院発生頻度異なる

男児では痩せ型が、女児では肥満型で喘息入院確率高まるという国家規模のコペンハーゲン研究報告

喘息罹患率とは別の話のようで・・・


BMI at school age and incident asthma admissions in early adulthood: a prospective study of 310,211 children
Ulrik CS,  et al.
Clinical Epidemiology Volume 10 25 May 2018 Vol. 2018:10 p 605 - 612
Published 25 May 2018 Volume 2018:10 Pages 605—612
DOI https://doi.org/10.2147/CLEP.S156310


Copenhagen School Health Records Register 前向き研究 310,211名の就学児
身長体重年次、一般化BMI z-スコアにて4分位カテゴライズ
7−13歳BMIと喘息入院リスクの関連性

フォローアップ4,708,607人年、喘息入院発生 1,813
小児期BMIと喘息入院とは非線型相関

小児期BMI最大カテゴリでは女性において、13歳時点喘息入院増加:最大ハザード比:HR 1.3 (95% CI, 1.16-1.55) 
一方、男性においては、最小BMIカテゴリにおいて、12歳時点最大の喘息入院HR 1.24 (95%CI, 1.03-1.51)

女性において、7歳→13歳でのBMI増加は、不変BMI対照に比べ喘息入院増加  (HR 1.28, 95% CI 1.10–1.50)



性別による影響は対照的なのが興味深い

今までの報告でもばらつきがあり、Bnedettiら(Nutr Hosp. 2015;32(6):2540–2548.)は、思春期横断研究で、過体重・腹部肥満と喘息罹病の正相関、特に男児において喘息リスク多いと報告。Luらの報告(J Pediatr. 2016;176:36–42.)では女児では過体重・肥満での喘息頻度増加示すが、男児では示さないなど。
Schatzら( J Allergy Clin Immunol Pract. 2015;3(4):560–565.e1.)は、BMI高値だと喘息急性増悪リスク増加を示す報告あり、Tayら( Respirology. 2016;21(8):1384–1390.)も重症喘息に同様傾向を報告。


性差と重症度・重症イベントなど組み合わせで色々複雑なようだ


0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note