COPD患者群のコホートではなくコミュニティコホートのようだ
1秒量:FEV1、強制肺活量:FVCの年次減少と心血管イベントの関連性を認めた報告
従来の心血管疾患イベントリスク補正後確認された関連性で、4倍ものリスク増加に関わるという話
Declining Lung Function and Cardiovascular Risk: The ARIC Study
Journal of the American College of Cardiology
Volume 72, Issue 10, 4 September 2018, Pages 1109-1122
https://doi.org/10.1016/j.jacc.2018.06.049
背景
肺機能障害による心血管疾患(CVD)イベント発症予測
目的
肺機能の長軸的減少が心不全(HF)、冠動脈疾患(CHD)、卒中発症と関連するか評価目的
方法
ARIC (Atherosclerosis Risk In Communities) study、CVD無し対象者10,351名
肺機能急激減少定義:FEV1もしくはFVC 減少最大 4分位 n=2,585(FEV1: 1年あたり1.9%超の減少、FVC :1年あたり2.1%超の減少)、2.9±0.2年間にわたり検討
FEV1もしくはFVCの急激減少とその後のHF、CHD、卒中、それら組み合わせ発症を多変量Cox回帰補正モデル(補正要素:ベースラインスパイロメトリ値、住民統計指標、身長、BMI、心拍、糖尿病、高血圧、LDL、脂質低下薬剤、NT-proBNP、喫煙)にて比較
結果
平均年齢 54 ± 6 歳、女性 56%、白人 81%
フォローアップ17±6年間時点で、HF 14%、CHD 11%、卒中 6%、イベント複合 24%
FEV1とFVC急激減少は、心不全発症リスク増加と相関 (各々、ハザード比[HR]: 1.17; 95% 信頼区間 [CI]: 1.04 to 1.33; p = 0.010; HR: 1.27; 95% CI: 1.12 to 1.44; p < 0.001)
フォローアップ1年時点dのFEV1急激減少が最も予測相関高い (HR: 4.22; 95% CI: 1.34 to 13.26; p = 0.01)
同様に、FEV1の急激減少は、その後の卒中発症と相関 (HR: 1.25; 95% CI: 1.04 to 1.50; p = 0.015)
結論
連続スパイロメトリ評価による肺機能の急激減少はその後のCVD、特にHF発症頻度増加と関連する
まぁいいんだけど、stageによりFEV1減少速度随分違うはずだが・・・COPD診断に至らない群が対象だとすると、FEV1減少速度は緩徐であろう。
下図参考にすれば、年間2%程度の低下はstage 1に相当するのではないか?
登録:
コメントの投稿 (Atom)
noteへ実験的移行
禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note
-
禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note
-
米国では、Potiga (ezogabine):ポティガ(エゾガビン)、国際的には、レチガビン [RTG ]で、従来の抗てんかん薬剤と異なるメカニズムで、KCNQ2-5 (K(v) 7.2-7.5) ion channelのpositive allosteric modulato...
-
Association Between MRI Exposure During Pregnancy and Fetal and Childhood Outcomes Joel G. Ray, et. al. JAMA. 2016;316(9):952-961. doi:...
0 件のコメント:
コメントを投稿