2018年10月17日水曜日

COPD:TWICS研究:スペック上はすごいが・・・ 残念な結果 ICS+低用量テオフィリン

COPD患者に吸入ステロイド使った場合低用量テオフィリンにて急性増悪リスクを減少させられるか?



TWICS (theophylline with inhaled corticosteroids) trial
プラグマティック・二重盲検プラシーボ対照ランダム化臨床トライアル




Effect of Theophylline as Adjunct to Inhaled Corticosteroids on Exacerbations in Patients With COPD
A Randomized Clinical Trial
Graham Devereux, et. al.
JAMA. 2018;320(15):1548-1559. doi:10.1001/jama.2018.14432
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2707459

低用量テオフィリンで、200mgx1回もしくは2回/日にて、血中濃度 1-5 mg/L(体重や・喫煙状態で決定),n=791 vs プラシーボ, n=787


主要アウトカム・測定1年間の、抗生剤・経口ステロイド片方もしくは療法必要な患者報告中等症・重症急性増悪数


1567名中、平均(SD)年齢 68.4 (8.4) 歳、男性 54%(843)
プライマリアウトカム評価データ:テオフィリン群 1546(98%)、プラシーボ群 764

  総数で、3430急性増悪:テオフィリン群 1727(年間 平均 2.24 [95% CI, 2.10-2.38) )、プラシーボ群 1703 (2.23 [95% CI, 2.09-2.37); 非法制平均差 0.01 (95% CI, −0.19 to 0.21)、補正発生比 0.99 (95% CI, 0.91-1.08)

  重度副作用イベントは各々 2.4% vs 3.4%
  消化器系 2.7% vs 1.3%、 吐き気など 10.9% vs 7.9%、頭痛 9.0% vs 7.9%



  吸入ステロイド治療急性増悪リスク高いCOPD成人において、低用量テオフィリン追加は、プラシーボに比べ、1年間においてCOPD急性増悪数を減少させない。
  COPD急性増悪予防のため吸入ステロイドに付加的テオフィリン追加投与は支持できない


 

低用量テオフィリンのながれは分かるけど、何故に、ベースとして吸入ステロイドが?
序文によるとこの論文の意義づけ記載として
  Preclinical investigations have demonstrated that at low plasma concentrations (1-5 mg/L), there is marked synergism between theophylline and corticosteroids, with theophylline inducing a 100- to 10 000-fold increase in antiinflammatory effects of corticosteroids.
  Small exploratory clinical studies have reported that low-dose theophylline increases the antiinflammatory properties of inhaled corticosteroids (ICS) as evidenced by biomarkers.
  
そんなに抗炎症効果あるのか・・・とびっくりするが・・・

テオフィリンの臨床的印象としては、そんなに効果があるとは思えず、それが
 

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