2019年3月15日金曜日

急性鼻副鼻腔炎診断のための徴候・所見の正確性

臨床的印象が結構正確らしい

検尿試験紙の白血球エステラーゼ反応が簡便で役立ちそうという話に惹かれる



Accuracy of Signs and Symptoms for the Diagnosis of Acute Rhinosinusitis and Acute Bacterial Rhinosinusitis
Mark H. Ebell, et al.
doi: 10.1370/afm.2354
Ann Fam Med March/April 2019 vol. 17 no. 2 164-172
http://www.annfammed.org/content/17/2/164.full

目的 急性鼻副鼻腔炎(ARS)診断のための徴候と症状の正確性評価

方法 MEDLINE検索、臨床的ARS疑い外来患者の研究・感度/特異度計算のためのデータ収集
1,649名初期同定、クライテリア合致17
急性鼻副鼻腔炎は任意の有効参照スタンダードによる診断、急性細菌性副鼻腔炎(ABRS)は鼻腔穿刺の膿性または細菌培養陽性で判断。テストの正確さの要約推定値を計算するために、二変量メタアナリシスを使用しました。

結果 ARS臨床的疑い患者の内、画像診断ARS 51%、ABRS 31%
ARS "rule in"上ベストな所見は、中鼻道(middle meatus)の膿性分泌物  (positive likelihood ratio [LR+] 3.2) と、全体的臨床的印象 (LR+ 3.0)
ARSの"rule out"上ベストな所見は、全体的臨床的印象n (negative likelihood ratio [LR−] 0.37)、正常な透視性(translumination)所見(LR− 0.55)、先行気道感染のないこと(LR− 0.48)、鼻汁 (LR− 0.49)、膿性鼻汁 (LR− 0.54)


データ不足だが、全体的臨床的印象(LR+ 3.8, LR− 0.34),異常嗅覚 cacosmia (呼吸時悪臭 fetid odor on the breath) (LR+ 4.3, LR− 0.86) 、歯痛  (LR+ 2.0, LR− 0.77)  BRSの最良予測要素

いくつかの臨床的ルールが提案されているが、前向き評価研究は存在しない.


結論 臨床的にARSを疑う患者において、三分の一ほどABRS
全体的臨床的印象、異常嗅覚、歯痛がABRSのベストな予測要素
CRPや尿検査を含めた臨床的意志決定ルールは期待できるが、前向き評価が必要




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