筋肉太り・脂肪太り、内臓脂肪量の意義が次第に明らかになってきたこの時代。なのに、肥満をBMIだけで判断するから、肥満パラドクスなる現象が生じるわけで、肥満指数を放棄すべき時期
(以下、ヘフレフうるさい関連学会を再現してみた)
Association of obesity with heart failure outcomes in 11 Asian regions: A cohort study
Chanchal Chandramouli, et al, on behalf of ASIAN-HF Investigators
Published: September 24, 2019https://doi.org/10.1371/journal.pmed.1002916
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1002916
背景:アジア人は心不全傾向のあるphenotypeである。'obesity paradox'のデータは西洋人で報告されているがアジアではデータ乏しく、BMIという古典的分類に限定されている。
(BMIと腹囲測定による)肥満と心不全アウトカムのアジアにおける関連調査
研究方法と結果
Asian Sudden Cardiac Death in Heart Failure (ASIAN-HF) registry(台湾、香港、中国、インド、マレーシア、タイ、シンガポール、インドシナ、フィリピン、日本、韓国;46センター;2012年10月1日〜2016年10月)
有症状心不全 5,964名(平均年齢 61.3 ± 13.3 歳,女性 26%, 平均 BMI 25.3 ± 5.3 kg/m2, 左室駆出率(LVEF)が低下した心不全(heart failure with reduced EF:HFrEFヘフレフ)16% [LVEFが保持された心不全(heart failure with preserved EF:HFpEFヘフペフ; ejection fraction ≥ 50%])を用い、前向きにWHtR測定データを有する2051名、女性 24%、平均BMI , HFpEF 7%も検討
患者をBMI4分位、WHtR4分位と BMIとWHtRの組み合わせ (low, <24 .5="" and="" fat="" high="" kg="" lean="" low="" m2="" nbsp="" obese="" or="" p="" thin="" whtr="">
Cox比例ハザードモデルを用いt、1年複合アウトカム(心不全入院・死亡)検証
BMI4分位横断的に、BMI高値は複合アウトカムリスク低下と相関 (ptrend < 0.001).
対照的に、WHtR高値は複合アウトカム高リスクと関連
lean-fat群、すなわち、低BMI&高WHtR(13.9%)群は、女性でより多く (35.4%) 、低所得国 (主に南・東南アジア)で多い (47.7%)、さらに糖尿病率が高い(46%)、QOLスコア悪化が多いs (63.3 ± 24.2)、複合アウトカム率が高い (51/232; 22%)(全て p< 0.05)
多変量補正後、lean-fat群は、obese-thin群(BMI高値、WHtR低値)に比べ複合アウトカム補正リスク高い (ハザード比 1.93, 95% CI 1.17–3.18, p = 0.01),
結果は心不全サブタイプ(ヘフペフ、ヘフレフ)横断的に同様 Pint =0.355
多国籍観察レジストリーのため、選択バイアスと残存寄与要素の可能性
結論
心不全アジア人のコホートにおいて、「obesity paradox」がBMI、WHtR用いた定義で複合アウトカムとの関連性で観察され、
Lean fat患者(WHtR高値・低BMI)がもっともアウトカムとしては悪い
WHtR高値と複合アウトカムとの直接の相関性がヘフペフ、ヘフレフで明らか24>
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