いわゆる、triple maintenance therapyの血中好酸球 220 細胞数/μL以上で、前年急性増悪3回以上症例では、ベンラリズマブ 100mgで急性増悪をプラシーボ比較30%減少
大元のトライアルの19%程度を占めるサブグループに相当
他、気管支拡張剤後正常値の40%未満FEV1症例と拡張剤後15%以上の改善効果を占める両極反応サブグループで全体の6%に相当する症例でベネフィットが認められた。
Predicting response to benralizumab in chronic obstructive pulmonary disease: analyses of GALATHEA and TERRANOVA studies
Gerard J Criner, et al.
The Lancet Respiratory Medicine
Published:September 28, 2019
DOI:https://doi.org/10.1016/S2213-2600(19)30338-8
背景:BenralizmaabはCOPDでは患者の第3相GALATHEA、TRRANOVAトライアルにてプラシーボ比較で急性増悪有意減少示せず
Benralizmabが最大の治療効果を持つ症例の同定のためCOPD患者の特性(臨床的、生理学的)同定目的研究
研究方法
GALATHEA と TERRANOVA(40−85歳、中等度から最重症気流閉塞、血中好酸球増加、ICS/LABAあるいはICSL/LABA/LAMA治療にかかわらず過去1年間の2回以上の急性増悪あるいは重症急性増悪1回以上)からのpooled dataと個別研究解析
Benralizumab 30mgあるいは100mgを初期4週毎三回投与その後8週毎皮下注あるいはプラシーボ + dual or triple therapy 3910名を年次急性増悪率との一致した相関要素同定のため検討
Benralizumab vs プラシーボの年次急性増悪率をプライマリエンドポイントとした
GALATHEA and TERRANOVA are registered with ClinicalTrials.gov, NCT02138916 and NCT02155660
知見
血中好酸球増加奨励 2665名において100mg 8週毎での治療効果が、急性増悪回数頻回病歴症例、ベースライン肺機能低下症例、SABAによるベースライン肺機能改善効果が良いほどその治療効果が見られたが、30mg では見られず
血中好酸球 220 細胞数/μL以上:治療前年1年間急性増悪3回以上では8週毎benralizumabは対プラシーボ比較で、発生率比 (RRs)は、100mgで 0.69 (95% CI, 0.56-0.83)、30mgで 0.86 (0.71-1.04)
拡張剤後FEV1 40%未満では発生率比 100mgで 0.76 (0.64-0.91) 、30mgで 0.90 (0.76-1.06)
拡張剤反応 15%以上では、100mgで 0.67 (0.54-0.83)、 30mgで 0.87 (0.71-1.07)
寄与要素検討するとベースライン血中好酸球増加、前年3回以上の急性増悪、triple therapy症例では、8週毎 benralizumab 100mgからのベネフィットあり (RR 0.70 [95% CI, 0.56-0.88]
これら3つのクライテリア合致のBenralizumab 30 mg 8週毎では、発生率で有意差認めず (RR 0.99 [95% CI 0.79–1.23])
解釈
血中好酸球増加と臨床特性加味によりbenralizumab治療による急性増悪減少、COPD subpopulation 同定。
仮説作成解析で、benralizumab 100mgの有効性期待できるsubpopulatiom同定
諦めてなかった・・・という感想
事後解析であり、エビデンス・レベルとしてはかなり落ちるわけで、仮説として捉えられるべき
「ベースラインの血中好酸球数が増加するにつれて治療効果が大きくなるというパターンがあり、この測定が治療から利益を得る可能性のある患者を特定するバイオマーカーである可能性を示してるが、血中好酸球数閾値の変化がベンラリズマブとFEV1とQOLのnull associationに影響を与えていることは示せなかった」ということで単純な説明では解決できない結果でもある
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