2020年2月7日金曜日

JAMA:市中肺炎診断治療臨床ガイドラインSynopsis

市中肺炎はあくまで市中肺炎として判断しなさい・・・ということかな

もちろん目新しいものはないが・・・あらためて確認



Diagnosis and Treatment of Adults With Community-Acquired Pneumonia
Gregory Olson, et al.
JAMA. Published online February 6, 2020. doi:10.1001/jama.2019.21118
JAMA Clinical Guidelines Synopsis
JAMA February 6, 2020

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2760882

主要推奨・レーティング


  • 医療ケア関連肺炎(HCAP:Healthcare-associated pneumonia)の分類を市中肺炎(CAP)成人の抗生剤適応範囲拡大してはならない (strong recommendation [SR]; moderate quality of evidence [QOE]).
  • 併存症や薬剤抵抗病原体リスク要素のない外来患者の治療オプションは amoxicillin (SR; low QOE) or doxycycline (conditional recommendation [CR]; low QOE). マクロライド単剤治療もCAP外来患者への意見としてあり得るが、マクロライドへの肺炎球菌抵抗性分野において25%未満 (CR; moderate QOE).
  • 併存症(慢性の心疾患、肺疾患、肝疾患、腎疾患、糖尿病、アルコール症、悪性腫瘍、無脾)ではβラクタム (amoxicillin-clavulanate or cephalosporin) +マクロライド (SR; moderate QOE)、βラクタム+ドキシサイクリン(CR; low QOE)あるいはレスピラトリーキノロン単剤 (SR; moderate QOE)の5−7日間
  • 非重症CAP・MRSAや緑膿菌のリスク要素無し入院患者に対しては、βラクタム+マクロライド (SR; high QOE)、もしくは、レスピラトリ・キノロン単剤 (SR; high QOE)、もしくはマクロライド+フルオロキノロンの禁忌の場合はβラクタム+ドキシサイクリン併用 (CR; low QOE).
  • 重症CAP・MRSAや緑膿菌リスク要素無し入院患者に対して、エンピリカルなレジメンとして、βラクタム+マクロライド(SR; moderate QOE) 、あるいは、βラクタム+レスピラトリ・キノロン (SR; low QOE)を推奨
  • 市中にてインフルエンザ流行期迅速分子分析インフルエンザ検査を施行すべき (SR; moderate QOE);インフルエンザ陽性の場合抗ウィルス治療を症状期間にかかわらず使用すべき (入院: SR; moderate QOE; outpatients: CR; low QOE)
  • 臨床医は入院 vs 外来治療の決定のための臨床推測判断を強調、特にPneumonia Severity Indexを推奨 (SR; moderate QOE)




PSI
https://www.mdcalc.com/psi-port-score-pneumonia-severity-index-cap




ドキシサイクリンの使用経験少ない理由を改めて考えてみたい
テトラサイクリン系としてミノマイシンが多く使われ、その副作用、目眩や妊娠初期への危険性などから控えているのかもしれない





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