【序文】
乳酸菌市場サイズは2015年で世界的には 340億USドルで、米国病院・ナーシングホームでの2016年支出は推定9240万USドル
Probioticsは健康指標促進、安価で、抗生剤使用や感染症予防に役立つとクレームしている
システマティック・レビューで、乳児・小児での普通の感染症に対する抗生剤使用減少効果がLactobacillusとBifidobacterium種の変異株の17のRCTにて評価され、健康小児・成人での20のRCTでは小児での呼吸器感染症状期間軽減の効果が示されている。しかし、そのエビデンスの質にばらつきがあり、特に小児以外でのエビデンスの構築が必要とされていた
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感染予防効果が事実上真実であるか如く乳酸菌飲料・食品関連の言及が多いが、エビデンスレベルでは甚だあやしぃ
Probiotics to Reduce Infections in Care Home Residents (PRINCESS) trialとかいうトライアル
Effect of Probiotic Use on Antibiotic Administration Among Care Home Residents
A Randomized Clinical Trial
Christopher C. Butler, et al.
JAMA. 2020;324(1):47-56. doi:10.1001/jama.2020.8556
キーポイント
質問
Lactobacillus rhamnosus GGとBifidobacterium animalis subsp lactis BB-12の1日1回の経口プロバイオティクス併用投与で、ケアホーム入居者の全原因性急性感染症における全身性抗生物質の累積投与日数は減少するか?
所見
310名の参加者を含むこの無作為化臨床試験では、この毎日のプロバイオティクスの組み合わせは、プラセボと比較して、1年間の抗生物質投与を有意に減少させなかった(平均累積抗生物質投与日数、12.9日対12.0日)。
意味
本知見は、ケアホームで生活する高齢者の抗生物質投与を減らすためのプロバイオティクスの使用を支持するものではない。
抄録
重要性
プロバイオティクスはケアホーム(居住者の身の回りの世話や介護を24時間サポートする住宅や介護施設)の入居者に頻繁に使用されているが、これらの環境でプロバイオティクスが感染症を予防し、抗生物質の使用量を減らすかどうかに関するエビデンスは限られている。
目的
ラクトバチルス・ラムノサスGGとビフィドバクテリウム・アニマリス・サブスプ・ラクティスBB-12の毎日の経口プロバイオティクスの組み合わせが、プラセボと比較して、ケアホーム入居者における抗生物質の投与を減らすかどうかを判断する。
デザイン、設定、および参加者
英国の23のケアホームから2016年12月から2018年5月の間に募集された65歳以上のケアホーム入居者310人を対象としたプラセボ対照無作為化臨床試験で、最終フォローアップは2018年10月31日。
介入
試験参加者は、Lactobacillus rhamnosus GGとBifidobacterium animalis subsp lactis BB-12(1カプセルあたりの総細胞数、1.3×1010~1.6×1010)のプロバイオティクスの組み合わせを含む1日1カプセル(n=155)、または1日1マッチのプラセボ(n=155)を最長1年間投与されるように無作為に割り付けられた。
主要アウトカムと測定方法
主要アウトカムは、無作為化から最長1年間の全原因感染症に対する累積抗生物質投与日数であった。
結果
無作為化されたケアホーム入居者310人(平均年齢85.3歳、66.8%女性)のうち、195人(62.9%)が生存し、試験を終了した。プロバイオティクス群に無作為化された98.7%とプラセボ群に無作為化された97.4%の参加者の日記データ(試験薬の使用、抗生物質の投与、感染症の徴候を含む毎日のデータ)が得られた。プロバイオティクス群に無作為化されたケアホーム居住者は、平均12.9日の累積全身性抗生物質投与日数(95%CI、0~18.05)であり、プラセボ群に無作為化された居住者は平均12.0日(95%CI、0~16.95)であった(絶対差、0.9日[95%CI、-3.25~5.05];修正罹患率比、1.13[95%CI、0.79~1.63];P=0.50)。ケアホーム入所者120人が合計283件の有害事象を経験した(プロバイオティクス群では150件、プラセボ群では133件)。入院はプロバイオティクス群で94件、プラセボ群で78件、死亡はプロバイオティクス群で33件、プラセボ群で32件であった。
結論と関連性
英国のケアホーム入居者において、Lactobacillus rhamnosus GGとBifidobacterium animalis subsp lactis BB-12を組み合わせたプロバイオティクスを1日1回投与しても、全原因感染症に対する抗生物質投与を有意に減らすことはできなかった。これらの所見は、この設定でのプロバイオティクスの使用を支持するものではない。
試験登録 ISRCTN 識別子:16392920
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わたしが、乳酸菌飲料メーカーの営業担当なら、セカンダリ・アウトカム(表2)の有意差のあった“下気道感染への抗生剤投与量減少効果”と“1回以上の感染症期間”減少を選択して“選択的アウトカム報告バイアス”をあえて行うかも
実際、そのような事例が多すぎる業界だし・・・
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