日本国内では、歩数だけを指標にして、死亡率低下に関して一定程度以上の負荷は不必要という話もあるが、果たして、運動強度無視して良いのだろうか?
死亡率と運動強度との関連性が米国内コホートで明らかになったようだ
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中程度の強度の身体活動(MPA)の総量が同じであれば、MPA と比較して高強度の身体活動(VPA)の方が実際に健康上の有益性が高いかどうかは不明
同じ総身体活動量であれば,VPA の割合が高いほど死亡率が低いことと関連するという仮説をたて、同じ総身体活動量(総MVPAと定義)であれば、VPAはMPAと比較して死亡リスクの低下が大きいかどうかを検討
Association of Physical Activity Intensity With Mortality
A National Cohort Study of 403 681 US Adults
Yafeng Wang, et al.
JAMA Intern Med. Published online November 23, 2020.
doi:10.1001/jamainternmed.2020.6331
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/10.1001/jamainternmed.2020.6331
【意義】 同一の総身体活動量に対して、総身体活動量に対する精力的な身体活動(VPA)の割合が高いほど、死亡率の低下が大きいかどうかは不明である。
【目的】 総身体活動量に対するVPAの割合(中等度から活発な身体活動[MVPA]と定義)と全死因死亡率、心血管疾患死亡率、およびがん死亡率との関連を検討する。
【デザイン、設定、および参加者】 このコホート研究には、自己申告による身体活動に関するデータを提供し、2015年12月31日までの国民健康面接調査(National Health Interview Survey 1997~2013年)の記録にリンクされた成人403,681人が含まれていた。統計解析は、2018 年 5 月 15 日から 2020 年 8 月 15 日までに実施した。
【暴露】 任意のMVPAを実施した参加者の総身体活動量に対するVPAの割合。
【主なアウトカムおよび測定方法】 全死因死亡率、心血管疾患死亡率、がん死亡率。Cox比例ハザード回帰モデルを用いて、社会統計学的特徴、生活習慣病リスク因子、および総身体活動量で調整したハザード比(HR)および95%CIを推定した。
【結果】 本研究に参加した403,681人(女性225,569人[51.7%]、平均[SD]年齢42.8[16.3]歳)のうち、中央値10.1年(四分位間範囲5.4~14.6年)の追跡調査期間中(4億730万人年)に36,861人が死亡した。
相互補正モデルにて、moderate physical activity (MPA; 150-299 vs 0 minutes per week)とVPA (≥75-149 vs 0 minutes per week) を比較して同様に全死亡率は同等y (MPA: HR, 0.83; 95% CI, 0.80-0.87; and VPA: HR, 0.80; 95% CI, 0.76-0.84) 、心血管死亡率同等 (MPA: HR, 0.75; 95% CI, 0.68-0.83; and VPA: HR, 0.79; 95% CI, 0.70-0.91)
同じ比較で、VPA VPA (HR, 0.89; 95% CI, 0.80-0.99) はMPA (HR, 0.94; 95% CI, 0.86-1.02に比較してがん死亡率に関して強い逆相関
いずれかのMVPAを実施している参加者では、総身体活動量に占めるVPAの割合が高いほど、全死因死亡率の低下と関連していたが、心血管疾患およびがん死亡率とは関連していなかった。例えば、VPAが0%の参加者(精力的な活動を行わない)と比較して、総身体活動に対するVPAの割合が50%から75%以上の参加者では、総MVPAとは無関係に、全死因死亡率が17%低下した(ハザード比、0.83;95%CI、0.78-0.88)。
総身体活動量に対するVPAの割合と全死因死亡率との間の逆相関は、社会人口統計学的特徴、ライフスタイルの危険因子、およびベースライン時の慢性疾患にかかわらず一貫していた。
【結論と関連性】 本研究は、同じ量のMVPAでも、総身体活動量に占めるVPAの割合が高いほど、全死因死亡率が低いことを示唆している。臨床医や公衆衛生介入者は、週に150分以上のMVPAを推奨すべきであるが、人口の健康を最大化するためには、VPAに関連する潜在的な利益についても助言すべきである。
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