高血圧：好気的運動による毛細血管血管新生促進による降圧効果

キーワード: Microvascular rarefaction,血管内皮progenitor cell(EPC),NOTCH 1,Akt/eNOS

毛細血管レアファクション解析： the number of perfused capillaries in an area of tissue

Akt/eNOS signalingの役割 

Notchシグナル伝達経路 Notchシグナル伝達経路 | Sino Biological

 

毛細血管密度の増加が運動による降圧効果と関連しており、 NOTCH 1/Akt/eNOS signalingが強く関与しているかもというお話

 

Promotion of Aerobic Exercise Induced Angiogenesis Is Associated With Decline in Blood Pressure in Hypertension | Hypertension (ahajournals.org)

Result of EXCAVATION-CHN1

Jianwen Liang, et al.

https://doi.org/10.1161/HYPERTENSIONAHA.120.16107

微小血管rarefactionは高血圧誘導微小血管臓器障害において重要な役割を果たす。好気的運動(Aerobic exercise:AE)は血圧を低下させ、高血圧患者の血管内皮progenitor cell(EPC)機能を改善する可能性がある。ここで、高血圧微小血管rarefactionへのAEの影響とEPCの血管新生能と血圧減少への改善効果の関連性検討

降圧剤なしの本態性高血圧患者141名をAE群(n=75)と対照群(n=66)へランダム化

AE：中等度強度サイクルエルゴメータ使用による週5日、12週間

高血圧患者は皮膚血管密度減少、網膜毛細血管密度減少、網膜非還流面積増加があり、これは血圧と関連した現象である。

AEにより毛細血管密度著明増加（皮膚毛細血管密度: : (43.14±4.66)/mm2 versus (39.86±4.92)/mm2, P<0.001、網膜毛細血管密度 : (54.51±2.35)% versus (52.85±2.9)%, P<0.001))

AEにより非還流領域減少( (0.09±0.07) mm2 versus (0.12±0.07) mm2, P<0.01)で、EPCsの血管新生能と関連していた

興味深いことに、AEは収縮期血圧を有意に減少する(P<0.01)が、これは皮膚毛細血管密度(β=−0.47, t=−3.06, P=0.004) 、網膜毛細血管密度(β=−0.46, t=−3.01, P=0.005)と独立して相関する。

さらに、AEはEPC血管新生能をNOTCH 1発現を開始促進し、Akt/eNOS(血管内皮NO合成酵素) のdownstreamのsignalingを高血圧において増加する

NOTCH 1/Akt/eNOS signalingのblockageはEPC機能におけるAEの防御的効果をほぼ完全に無力化する。

今回の研究では，AE が高血圧症における血圧低下と微小血管レアファクションの減少に寄与することを初めて明らかにしたが，これは NOTCH 1/Akt/eNOS シグナル伝達経路を介した EPC の血管新生能の回復に部分的に起因するものである．

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