2022年4月30日土曜日

慢性不応性咳嗽:高次皮質脳障害との機能・構造の関連性

筆者等の説明だと「慢性咳嗽→慢性難治性咳嗽の心理的・社会的影響および疾患持続時間→左前頭葉の脳領域における構造的・機能的変化」・・・ということなのだろう

不応性咳嗽を放置してはなりませぬ・・・という咳嗽新薬営業に使われそうなお話


Structural and Functional Correlates of Higher Cortical Brain Regions in Chronic Refractory Cough

Eun Namgung, et al.                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

Published:April 29, 2022

DOI:https://doi.org/10.1016/j.chest.2022.04.141

https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(22)00884-4/pdf

【背景】慢性難治性咳嗽は、心理的・社会的なQOLを著しく低下させる。慢性難治性咳嗽の中枢神経生物学的メカニズムとして、抑制性制御の喪失が示唆されている。

【研究課題】慢性咳嗽に関連した構造的・機能的変化は高次皮質脳領域で生じるか?

【研究デザインおよび方法】慢性難治性咳嗽患者15名と年齢・性別をマッチさせた健常対照者15名の脳における構造的および安静時の機能的変化を評価した。T1強調MRIに基づくvoxel-based morphometryを用いて全脳の灰白質体積を測定した。安静時機能的磁気共鳴画像法を用いて,大規模な脳内ネットワークにおける内在的な機能的結合を調べた.相関分析により、これらの脳内変化と罹病期間、重症度、および咳の影響との関係を検討した。

【結果】健常対照者と比較して、慢性難治性咳嗽患者は、左前頭葉クラスターにおける灰白質体積の低下と左前頭葉-頭頂葉ネットワーク内の機能的結合の増強が認められ、これらは咳嗽スコアの高さと関連していた。さらに、左前頭葉-頭頂葉ネットワーク内の機能的結合の亢進は、咳の心理的・社会的影響の大きさと関連していた。左前頭部灰白質体積の減少は、咳の持続時間の長さと関連していた。

【解釈】左前頭葉の脳領域における構造的・機能的変化は、慢性難治性咳嗽の心理的・社会的影響および疾患持続時間に関与している可能性がある。慢性咳嗽の認知的変調を標的とした介入アプローチの開発に新たな展望を与える。



MRI構造画像を用いたVoxel-based morhometry

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