2022年9月8日木曜日

症候性COVID-19では条件付き疼痛調節障害が多い


CONDITIONED PAIN MODULATION

https://www.medoc-web.com/conditioned-pain-modulation

条件付き疼痛調節(Conditioned Pain Modulation: CPM)とは、「痛みが痛みを抑制する」という手段で中枢性疼痛抑制を検証する心理物理パラダイムの1つを表す用語である。動物モデルにおけるCPMの並行現象はDiffuse Noxious Inhibitory Controls (DNIC)と呼ばれる...試験刺激に対する反応が測定されるもので、単独の試験刺激と条件刺激の影響下にある試験刺激との間で報告された痛みのデルタが「CPM反応」である...健常者と疾患におけるCPMの研究が数多くなされてきた。その結果、疼痛症候群の患者と健常対照者との間で、CPM能力に差があることが多く指摘されている。これは過敏性腸症候群、線維筋痛症、片頭痛、変形性関節症などで観察されている。これらの疼痛症候群では、健常対照者と比較してCPMの効率が低いことが指摘されている。現在までのところ、CPM反応の欠損と特発性疼痛症候群との因果関係は完全には明らかにされていない。CPMが薬剤や物理的な介入によって影響を受けることを指摘する証拠があり、特定のCPMプロファイルが特定の薬剤に対する治療反応や術後の慢性疼痛を発症する傾向などの予後を決定する可能性がある。


Symptomatic but not Asymptomatic COVID-19 Impairs Conditioned Pain Modulation in Young Adults

Jessica A. Peterson,et al.

Journal of Pain ;USASP

Published:July 21, 2022

DOI:https://doi.org/10.1016/j.jpain.2022.06.010

https://www.jpain.org/article/S1526-5900(22)00359-5/fulltext


COVID-19の患者では疼痛がよく報告される症状。conditioned pain modulation (CPM)、 exercise-induced hypoalgesia (EIH) などの内因性疼痛調節機構の障害は、慢性疼痛疾患において発見されているが、COVID-19のような疼痛症状を誘発する急性疾患では見落とされがちである。

目的は、過去にCOVID-19を症状および無症状で発症した人と健常対照群との間で圧痛感受性、CPM、EIHの機能を比較することであった。

59名の被験者を対象に、

1)利き足を冷水(2℃)に1分間浸す、

2)最大収縮の25%で課題遂行不能まで等尺性膝伸展を行う、その前後で前腕と脚の圧痛閾値を圧力計を用いて評価した。


 

図1. 脚部における症候性COVID-19群、無症候性COVID-19群、コントロール群のCondition Pain Modulationの群間差。*有症者と無症状者の間に有意差があることを示す。IP=直後、15P=15分後。

 

CPM反応は,症状のあるCOVID-19感染者(N=26)では,症状のないCOVID-19感染者(N=13)に比べ,腕(-1.0%±20.3 vs 33.3%±26.2; P<0.001)および脚(12.8%±22.0 vs 33.8%±28.2; P0.014),対照(N=20)では腕だけ(-1.0%±26.2 vs 23.4%±28.2; P0.004)減弱していた.

 EIH反応に群間差はなかった。

 COVID-19の症状がある人ではCPM障害があり,これは痛みの調節に長期的に影響する可能性がある.


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。



咳嗽もだけど、咽頭痛もかなり継続する例が多くなってきている


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