2015年8月21日金曜日

miRNAは肥満児童の血管内皮障害マーカー?

miRNAが、肥満児童の血管内皮障害関連ターゲット遺伝子となる可能性も示唆


血管内皮機能障害: endothelial dysfunction (ED)を有する肥満小児で、 hsa-miR-125a-5p, hsa-miR-342-3p, hsa-miR-365b-3pをバイオマーカー候補として同定

 これらは、31のコモンなターゲットが明らかになり、心筋細胞の3つの生物学的経路、TGFーβ、  cytokine-cytokine receptor interactions、activin receptor-like kinase (ALK)に関連



Circulating miRNAs as Potential Biomarkers of Endothelial Dysfunction In Obese Children
Abdelnaby Khalyfa, et. al.
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.15-0799






microRNA(miRNA)とは21-25塩基(nt)長の1本鎖RNA分子であり真核生物において遺伝子の転写後発現調節に関与・・・miRNAはその標的mRNAに対して不完全な相同性をもって結合し、一般に標的遺伝子の3'UTRを認識して、標的mRNAを不安定化するとともに翻訳抑制を行うことでタンパク質産生を抑制します。miRNAが介する転写抑制は、発生、細胞増殖および細胞分化、アポトーシスまたは代謝といった広範な生物学的プロセスに重要な役割を担うことが知られています
 microRNA(miRNA)は2つの連続したプロセスを経て生合成・・・その多くはPol IIを介した転写により産生・・・pri-miRNAはマイクロプロセッサ複合体により切断・・・RNase III系酵素であるDroshaにより、ヘアピン形態をとり、かつ70塩基程度の中間前駆体であるprecursor miRNA (pre-miRNA)が産生・・・pre-miRNAはExportin5を介して核より細胞質へと移送・・・細胞質では別のRNaseIII酵素であるDicerによりmiRNA生合成の2段階目のプロセシングが触媒され、2本鎖mature miRNAが産生・・・pre-miRNAより2つのmature miRNAが発現する場合において、その発現量が顕著に高いものを"miR-xx"、顕著に低いものを"miR-xx*と表記します。ただし、どちらが dominant か不明な場合は、precursor の5' 末端側から発現するものに"-5p"、3' 末端側から発現するものに"-3p" を付加し、”hsa-miR-21-5p”,”hsa-miR-21-3p”のように表記・・・
http://www.cosmobio.co.jp/support/technology/a/microrna.asp 

喘息:Th2とTh17の交互性高値 ・・・ 新たな治療ターゲットか?

喘息患者ではTh2高値、Th17高値、Th2/17 低値のパターンしか存在しない .
Th2高値&Th17高値は存在しない

 Th2標的治療では 症状改善しかし、Th17増加`という状況があり得る

故に、Th2/Th17両者ターゲット治療がオプションとして考えられる



TH2 and TH17 inflammatory pathways are reciprocally regulated in asthma
David F. Choy1, et. al.
Science Translational Medicine, 19, Aug. 2015 Vol. 7 301, pp 30Ira129







2015年8月20日木曜日

MERS合成DNAワクチン・非ヒト霊長類実験成功

Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV)への合成DNAワクチン開発

ペンシルバニア大学研究者達が、アカゲザルに6週間前接種で完全防御結果、非ヒト霊長類実験での成功という次第。

A synthetic consensus anti–spike protein DNA vaccine induces protective immunity against Middle East respiratory syndrome coronavirus in nonhuman primates
Karuppiah Muthumani, et. al.
Science Translational Medicine  19 Aug 2015: Vol. 7, Issue 301, pp. 301ra132


ヒトでの実験もさることながら、合成DNAワクチンであり、製造・供給システムにも課題あり

呼吸不全・循環動態安定患者:動脈内留置カテーテルによる予後差なし

集中治療も、より非侵襲的に・・・

動脈内留置カテーテル、  Indwelling arterial catheters (IAC)は、propensity-matched グループ間比較で、その後の28日死亡率について差を認めない  (14.7% vs 15.2%, OR 0.96, 95% CI [0.62, 1.47])


The Association Between Indwelling Arterial Catheters and Mortality in Hemodynamically Stable Patients With Respiratory Failure: A Propensity Score Analysis
Douglas J. Hsu, et. al.
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.15-0516




逆に聞きたい、循環動態安定なのに、なぜ、IACを行う? ICUの儀式か?


ARDS診断: 酸素飽和度代用OK?

ARDS患者では、SpO2/FiO2(SF)はPaO2/FiO2(PF)と極めて相関性が高い。

大規模観察前向きコホート二次解析

PF比 300以下とSF比 315以下閾値など検討


SF診断によるARDSはPF診断ARDSと臨床的特性、予後アウトカムも同様
故に、SF比診断ARDSも診断ツールとして有用という結論

Clinical Characteristics and Outcomes are Similar in ARDS Diagnosed by SpO2/FiO2 Ratio compared with PaO2/FiO2 Ratio
Wei Chen, et. al.
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.15-0169

362名のARDSのうち、PF診断 238(66%)、SF診断 124(34%)


同日ABG施行SF診断ARDS患者の小グループ10名では、PF比ではARDSクライテリア合致しない場合があった。


両群では臨床特性、合併症特性に重大な差が無く、APACHEIIスコアが例外でPF診断群で高値。 動脈血ガス依存指標(pH、PaO2)をAPACHEIIスコアから除けば、その差は明らか出なくなった。


 人工呼吸気管を含む臨床的アウトカムも差を認めず (両群平均7日間 , p = 0.25)、入院期間も差を認めない (両群 36% , p = 0.9)


ちなみに・・・

診断基準(  Intensive Care Med. 2012 Oct;38(10):1573-82.  JAMA. 2012 Jun 20;307(23):2526-33.


  • 2015年8月17日月曜日

    院内感染対策病室表面消毒エビデンス乏しい

    院内感染対策って関係者がガイドラインを盾に威張ってる割には肝心のエビデンス乏しいことが多い。特に、環境整備に関して・・・



    Cleaning Hospital Room Surfaces to Prevent Health Care–Associated Infections: A Technical Brief
    Jennifer H. Han, et. al.
    Ann Intern Med. Published online 11 August 2015 doi:10.7326/M15-1192


    病室のhard surfaceのクリーニングは、院内感染減少に関してクリティカルである。クリーニング、消毒、清潔度モニタリング、遂行上の要素、有効性などレビュー

    C. difficile、MRSA、バンコマイシン耐性腸球菌の表面コンタミネーション、コロナイゼーション、感染を含め気の津

    80研究、そのうち、プライマリ研究 76、 システマティック・レビュー 4つ
    49はクリーニング方法、14はモニタリング戦略、17は遂行上のチャレンジ、ファシリテーター着眼、14はモニタリング戦略評価

    ランダム化トライアル、対照化トライアルは僅か5つのみ

    消毒法、モニタリング戦略に関しては有効性比較研究なし

    脂肪制限食の方が、低炭水化物食より肥満減量作用大きい。ただ長期となれば適合作用が生じその差が無くなる・・・

    低炭水化物ダイエットはインスリンを低下し、脂肪燃焼増加をもたらすため、低炭水化物ダイエットが市井ではもてはやされているが、実際は、若干ながら 脂肪制限の方が体重減少を示す。


    現実に低炭水化物ダイエットが有効なのは、食事の選択の影響、すなわち、炭水化物の方が食事量に影響が有り、ダイエットに優位となる。だが、厳格な密室研究では脂肪食に偏る方が体重増加をもたらす。


    Prof. Susan Jebb, Professor ( Diet and Population Health, University of Oxford)


    食事構成内容による体脂肪への代謝的影響をみた良質な実験。一度、総エネルギー(カロリー)摂取量をコントロールした場合、摂取食事構成内容に代謝が厳格にマッチ指せるよう体が順応するためであろう、脂肪酸化(脂肪燃焼)の差はかなり小さい。脂肪酸化の違いがほとんど無いことは、たった2週間の短期間研究でさえ新しい炭水化物摂取食パターンへの適合が生じる。数式モデルによる大略予測と体組成変化結果と一致。
    食事選択厳格制限による代謝独房では、純粋な摂取食事の代謝反応のみが示され、行動変容の入りこむ余地はない。この環境により、低脂肪vs低炭水化物食での差が示されたが、その代謝的差は極めて少なく、最も良いダイエット法は、継続可能な方法ということになる。
    科学のリアルチャレンジは、食事の栄養学的成分でなく、アドヒアランス向上をもたらす行動学的戦略が重要。脂肪だろうが、炭水化物だろうが、カロリーをカットできる食事計画を遂行し続ければ、継続するほど減量に繋がる。





    http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/cp-ldr080615.php





    Calorie for Calorie, Dietary Fat Restriction Results in More Body Fat Loss than Carbohydrate Restriction in People with Obesity
    Kevin D. Hall, et. al.
    Cell Metabolism  DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2015.07.021

    独房居住実験で、日々脂肪摂取と総脂肪酸酸化の違い検討。
    炭水化物制限は脂肪酸化増加継続し、脂肪1日 53±6 g減少
    脂肪酸制限では、脂肪酸化は不変で、脂肪1日 89±6 g減少

    脂肪酸制限の方が炭水化物制限より体重減少するもわずか(p = 0.002) 
    数式モデルではこれらのデータと一致するし、炭水化物・脂肪の量変化・等カロリー食事継続で、体脂肪の量変化は最小化されるようだ








    noteへ実験的移行

    禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note