2016年5月13日金曜日

米国FDA薬剤安全性情報:非合併症感染者へのキノロン処方制限・厳格化


フルオロキノロン全身投与、錠剤、カプセル剤、注射剤問わず、腱、筋肉、関節、神経、中枢神経系を含む障害発生、時に永続性障害を生じる可能性懸念の結果、安全性情報アップデート


FDA Drug Safety Communication: FDA advises restricting fluoroquinolone antibiotic use for certain uncomplicated infections; warns about disabling side effects that can occur together
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm500143.htm




An FDA safety review has shown that fluoroquinolones when used systemically (i.e. tablets, capsules, and injectable) are associated with disabling and potentially permanent serious side effects that can occur together. These side effects can involve the tendons, muscles, joints, nerves, and central nervous system.

As a result, we are requiring the drug labels and Medication Guides for all fluoroquinolone antibacterial drugs to be updated to reflect this new safety information. We are continuing to investigate safety issues with fluoroquinolones and will update the public with additional information if it becomes available.


専門家向け
Health care professionals should stop systemic fluoroquinolone treatment immediately if a patient reports serious side effects, and switch to a non-fluoroquinolone antibacterial drug to complete the patient’s treatment course.



Moxifloxacin
Ciprofloxacin
Ciprofloxacin extended-release
Gemifloxacin
Levofloxacin
Moxifloxacin
Ofloxacin


Garenoxacinは・・・米国承認されてない




腱炎、腱損傷リスクについて2008年警告
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/PostmarketDrugSafetyInformationforPatientsandProviders/ucm126085.htm




COPDに関して台湾内住民研究後顧的検討によれば・・・
Fluoroquinolones versus β-Lactam/β-Lactamase Inhibitors in Outpatients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease and Pneumonia: A Nationwide Population-Based Study
Kuan-Yin Lin, et. al.
Published: August 25, 2015http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0136232
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0136232
フルオロキノロン系とβ-lactam/β-lactamase inhibitorは同等の臨床効果

現行UPTODATEによると
リスク要素のないCOPDにおいて、「advanced macrolide or cephalosporin or Doxycycline or Trimethoprim/sulfamethoxazole」をまず処方
ただ、65歳超/FEV1%pred. < 50%/年3回以上の急性増悪/心疾患合併ではFluoroquinolone or Amoxicillin/clavulanate(緑膿菌リスクに配慮して処方)となっている




尿路感染
http://www.chemotherapy.or.jp/guideline/jaidjsc-kansenshochiryo_nyouro.pdf

これでは、真っ先にキノロン処方する罠





大喜利:特定健診・特定保健指導検討会


2016年3月11日 第4回 特定健康診査・特定保健指導の在り方に関する検討会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000124131.html


「擬陽性」の誤植はまだ許せる・・・


この議論をみると、行き当たりばったりのその場限りの意見交換にしか思えない

費用対効果を真剣に議論するのであれば、システマティック・レビュー&メタアナリシスをこの会議の正式資料として、できればパブリックにも公表して、広く議論を行い、その上で討議すべき

「検診の意義」についてぶれぶれ・・・


「メタボ(リック・シンドローム)健診」オプションの眼底検査、心電図検査は、その意義を、指針制作したこの会議メンバーすらはっきりしてないというのだから・・・恐れ入る



12誘導心電図の測定について、心電図は虚血性心疾患、脳血管疾患等の該当者・予備群を減少させるためではなく、心疾患の重症化の進展を早期にチェックするという点です。それはよろしいですか。それから、詳細な健診の項目として実施しているが、検査で評価可能な疾患、左室肥大、心房細動等を踏まえて、実施する対象集団をより明確に規定してはどうか、サブグループ化してはどうかということですが。
要するに、現行心電図施行目的は「既疾患」進展チェックにつかうということらしい。それって検診???

わらうのが、「2番目の心房細動の問題は非常に重要」

これって、心電図とるまでもなく脈見れば分かるだろ!・・・あほか こいつ等



眼底検査においては・・・


糖尿病の患者は健診のときに眼底検査をしただけで十分なのか、不十分なのか。その辺りもしっかりと言っていかないと、ご指摘のように見逃しの危険もあるのかなと。眼科医が周辺まで丁寧に見られるのとは違うと。

精度管理の議論さえ結論出てない・・・見切り発車というのがよく分かる




CKD検診を入れ込めれば他はどうでもよいのだろう。結果ありきのくだらない、茶話講談・・・こういうので、国の検診指針が決まっているとは・・・嘆きたくなる

2016年5月12日木曜日

SPIROMICS研究: 拡張剤使用後FEV1/FVC≧0.7の現行・既往喫煙のうち有症状(CAT10以上)の病的意義明らかに

 Subpopulations and Intermediate Outcome Measures in COPD Study (SPIROMICS):呼吸器症状既往現行喫煙/既往喫煙者において、気管支拡張剤使用後FEV1/FVC以上にかかわらず、COPDと同様な慢性下気道疾患に一致する症状・所見を示す一群がある;preserved EFならず、preserved pulmonary function現行・既往喫煙者という病態が存在

 「拡張剤後FEV1/FVC<0 .7="" p="">「 たばこ既往・現行使用者において、CATという質問紙を用いた問いかけを行い、CAT<10と≧10で分類し、後者を「BMI、年齢、性別、人種、民族、合併症<うっ血性心不全、GERD、喘息診断既往>、小児期喘息診断」といった寄与要素補正の結果急性増悪リスク増加と関連している



Clinical Significance of Symptoms in Smokers with Preserved Pulmonary Function
Prescott G.
Woodruff, et. al., for the SPIROMICS Research Group*
N Engl J Med 2016; 374:1811-1821May 12, 2016DOI: 10.1056/NEJMoa1505971



気管支拡張剤使用後”FEV1/FVC<0.7”というCOPDの定義
多くの喫煙者たちはこの定義に合致しない


2736名現行・既往喫煙と、非喫煙対照で、CAT(COPDアセスメントテスト)を用い呼吸器症状を計測

呼吸器症状は肺機能温存現行・既往喫煙者で存在
有症状現行・既往喫煙者は無症状現行・既往喫煙者より呼吸器急性増悪発生率平均( ± SD)高率 (0.27 ± 0.67 vs. 0.08 ± 0.31 、 0.03 ± 0.21 イベント数/年間; 両比較 P < 0.001 )




喘息既往有無と関連無く、有症状現行・既往喫煙は、同様比較で、運動制限程度大きく、FEV1・FVC・IC軽度低下、HRCTによる気腫不在気道壁肥厚大

有症状現行・既往喫煙者において、気管支拡張剤使用 42%、吸入ステロイド使用 23%



スパイロメトリ使用頻度極めて少ない医療機関、中には、呼吸器専門と騙っている・語っている医療機関が存在する。喫煙有無関係なく、慢性咳嗽(遷延化を含め)、呼吸困難(発作性、持続性問わず)などあればCOPDと診断したのかさえあやしいのだが、LAMA使用例を目にすることがある。「くそもみそも診療」が私の周囲では多い・・・と世間一般の悪口

ところで、この「preserved pulmonary function現行・既往喫煙者」に対し、薬物治療は有効なのだろうか? discussionに"  Clinical trials are needed to determine whether maintenance therapy with bronchodilators or inhaled glucocorticoids will alleviate symptoms and reduce the rate of respiratory exacerbations in this group."とあり、同様問題提起なされている。

時代で、“BMI理想値”は変動?

全死亡率最小のための決定的BMI値は不明

住民レベル、サブグループレベルに依存し推定ばらつき生じる可能性があり、U字型の最小値付近での形状に関心が集まり、これがBMIの健康基準値と大声で叫ぶアホどもをたくさん産生している。
合併疾患要素、疾患によるBMI変化要素などの影響もある。健康一般住民に純化した報告が必要であり、中途参加被検者やフォローアップ中断例なども影響される報告も多い。


この研究は、全死亡率最小と関連するBMI値を住民レベルで30年間検証した報告
仮説として、全死亡最小値関連BMI値は30年間において一般住民で増加しているかの検証


時代で、“BMI理想値”は変動している? あるいはコホート毎特有の現象?


Change in Body Mass Index Associated With Lowest Mortality in Denmark, 1976-2013
Shoaib Afzal, et. al.
JAMA. 2016;315(18):1989-1996. doi:10.1001/jama.2016.4666.



Copenhagen City Heart Study in 1976-1978 (n = 13 704) and 1991-1994 (n = 9482)
Copenhagen General Population Study in 2003-2013 (n = 97 362)

2014年11月の研究登録までフォローアップされた全例

死亡数

  • 1976-1978 cohort 10 624 (78% cumulative mortality; mortality rate [MR], 30/1000 person-years [95% CI, 20-46])
  • 1991-1994 cohort 5025 (53%; MR, 16/1000 person-years [95% CI, 9-30])
  • 2003-2013 cohort 5580 (6%; MR, 4/1000 person-years [95% CI, 1-10])


がん死亡率を除けば、全死亡率、心血管疾患死亡率、他死亡率は曲線状(U字型)関連

全死亡率最小BMI推定値は、

  • 23.7 (95% CI, 23.4-24.3) in the 1976-1978 cohort
  • 24.6 (95% CI, 24.0-26.3) in the 1991-1994 cohort
  • 27.0 (95% CI, 26.5-27.6) in the 2003-2013 cohort


心血管死亡率最小BMI値推定値は、

  • 23.2 (95% CI, 22.6-23.7)
  • 24.0 (95% CI, 23.4-25.0)
  • 26.4 (95% CI, 24.1-27.4)


他原因死亡率最小BMI値推定値は、

  • 24.1 (95% CI, 23.5-25.9)
  • 26.8 (95% CI, 26.1-27.9)
  • 27.8 (95% CI, 27.1-29.6)





BMI30以上 vs 18.5-24.9 の全死亡率への多変量補正ハザード比は.

  • 1.31 (95% CI, 1.23-1.39; MR, 46/1000 person-years [95% CI, 32-66] vs 28/1000 person-years [95% CI, 18-45]) in the 1976-1978 cohor
  • 1.13 (95% CI, 1.04-1.22; MR, 28/1000 person-years [95% CI, 17-47] vs 15/1000 person-years [95% CI, 7-31]) in the 1991-1994 cohort
  • 0.99 (95% CI, 0.92-1.07; MR, 5/1000 person-years [95% CI, 2-12] vs 4/1000 person-years [95% CI, 1-11]) in the 2003-2013 cohort






2016年5月11日水曜日

小児:急性胃腸炎・脱水軽微:電解質維持経口補水比較し、アップルジュース/嗜好飲料代替可能

OS-1のコマーシャルを見る度に、「脱水・熱中症予防のためのナトリウム高濃度補液」ってエビデンスあるのだろうか?・・・「所ジョージ」のCMを見ながらいつも思う。
脱水状態にある場合は意味あるのだろうが・・・

ナトリウム・食塩過剰投与につながり、国民全般の健康を損なっているのではないかという危惧・・・



さて、

小児の胃腸炎はコモンな疾患で、脱水予防のため電解質維持補液が推奨されるわけだが、脱水傾向にある小児絵甫アドバンテージは不明であった。

今回、ランダム臨床トライアルで、脱水軽微な小児に対して、電解質維持経口補水に比べ、アップルジュース/嗜好飲料にて十分代替可能という結果が報告された




Effect of Dilute Apple Juice and Preferred Fluids vs Electrolyte Maintenance Solution on Treatment Failure Among Children With Mild Gastroenteritis
A Randomized Clinical Trial
Stephen B. Freedman, et. al.
JAMA. 2016;315(18):1966-1974. doi:10.1001/jama.2016.5352.


目的 軽症胃腸炎の小児に対し、経口補水として、希釈アップルジュース/好みの水分が、電解質維持液と比べ非劣性であることを明らかにする 

デザイン、セッティング、被検者 ランダム化・単盲検非劣性、2010年から2015年10月から4月、三次小児医療ED、トロント、カナダ
被検者は6-60ヶ月齢、胃腸炎、脱水程度極小
介入  色でマッチ化した半生食リンゴジュース/好み飲料(n=323)と、リンゴ風味電解質維持補水液(n=324)
経口補水治療後施設プロトコールにしたがう
退院後、半生食濃度のリンゴジュース/好み飲料群を希望に応じ与える、電解質維持補水群では電解質維持補液を水分損失分与える 

主要アウトカム・測定 
プライマリアウトカムは以下イベント登録後7日間以内発生で治療失敗とする
・ 注射補水
・ 入院
・ 予定外医師受診
・ 症状遷延化
・ 個人フォローアップによるcross-over、3% 以上体重減少、有意脱水
セカンダリアウトカム:注射補液、入院、下痢・嘔吐回数
非劣性限界をプライマリアウトカムの7.5%群差と定義、片側検定 α=0.025で評価
非劣性確認されたら、優越性片側検定を行う 

結果 小児647名ランダム化(平均年齢、28.3ヶ月齢;男児 331名[51.1%]、脱水根拠無し 441(68.2%))、644名99.5%フォローアップ完遂
希釈リンゴジュース治療投与で電解質維持補水群より治療失敗多くない
(16.7% vs 25.0%; difference, −8.3%; 97.5% CI, −∞ to −2.0%; P < .001 for inferiority and P = .006 for superiority)
リンゴジュース/好み飲料投与の子供は注射補液投与少ない  (2.5% vs 9.0%; difference, −6.5%; 99% CI, −11.6% to −1.8%)
入院率や下痢・嘔吐回数は群間差認めず

結論/知見 軽症胃腸炎・脱水軽度の小児において、初期経口補水として、希釈アップルジュース→好みの飲料というやりかたは、電解質維持補水群に比べ結果的に治療失敗少ない。
多くの高所得国では、希釈アップルジュース/嗜好飲料は、電解質維持補水の適切な代替治療である

2016年5月10日火曜日

認知症:ORANGE-MCI研究の宣伝


伊勢志摩サミットで、先進国の抱える加齢社会管理の問題が話し合われるだろうと述べ、日本のORANGE-MCIについて紹介されている The Lancet Neurology誌



ORANGE's challenge: developing wide-ranging dementia research in Japan
Naoki Saji,  et. al. on behalf of the ORANGE investigators
The Lancet Neurology,  Vol. 15 June 2016
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S1474-4422(16)30009-6


Organized Registration for the Assessment of dementia on Nationwide General consortium toward Effective treatment (ORANGE)

レジストリー層別
・ preclinical
・ MCI
・ early-stage dementia
・ advanced-stage dementia

長軸的、ライフスタイル、社会的背景、遺伝子リスク要素、必要ケアレベル調査


ORANGE care registryは、認知症患者のエビデンスに基づく、包括管理項目を含む


居住MRSAコンタミネーションにてMRSA感染症再発リスク

社会環境でのMRSA感染数劇的増加


多くは皮膚や軟部組織だが、5%〜10%は生命危機に関連する

社会に於ける黄色ブドウ球菌の主たる貯蔵庫とも思える住居に注目した検討

医療施設や特定の高リスク環境例えばドラッグ使用場所、囚人施設などでは検討されていたが、居宅・住居環境での感染伝播・contaminationが注目されてきている


ということで、居宅内環境によるコンタミネーションによりCA-MRSA感染者の再発感染リスクを増加させるか?
CA-MRSA感染82個人の前向きコホート研究、環境アイテムが臨床分離された住居居住者では、分離されてない住居居住者より再発リスク2倍

多回数感染居宅では特に、CA-MRSA感染予防において、環境的除菌の重要性認識された


Association of Environmental Contamination in the Home With the Risk for Recurrent Community-Associated, Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus Infection
Justin Knox, et. al.
JAMA Intern Med. Published online May 09, 2016.






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