2019年3月2日土曜日

高齢者スタチン治療の安全性と有効性

全ての年齢層で血管イベント減少効果はある
問題は、75歳以上の一次予防・・・というのが結論か?


Efficacy and safety of statin therapy in older people: A meta-analysis of individual participant data from 28 randomized controlled trials
The Lancet — Armitage J, et al. | February 04, 2019
Open AccessPublished:February 02, 2019DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(18)31942-1


【背景】スタチン治療は広い対象において重大血管イベント及び血管原因死亡減少をもたらすことが示されているが、高齢者に於ける有効性安全性については不明確。
大規模スタチントライアルからのデータメタアナリシスで異なる年齢でスタチン治療の有効性比較


【研究方法】 このメタアナリシスでは、2年以上の期間1千名以上登録予定のスタチン治療のランダム化トライアル
スタチン治療 vs 対照の22トライアル(n=134,537)の個別データと強化治療 vs 非強化スタチン治療の1つのトライアルと詳細サマリーデータ(n=12 705)解析+強化治療 vs 非強化治療比較の5つのトライアル(n=39 612)の個別データ
6つの年齢群(55歳以下、56-60歳、61-65歳、66-70歳、71−75歳、75歳超)に分けた
LDL 1.0 mmol/L減少毎の 重大血管イベント(ie, 重大冠動脈イベント、卒中、冠動脈再建)、原因別死亡率、がん発生率への影響推定
(訳註:LDLコレステロール LDL LDL Cholesterol mg/dL x0.02586 mmol/L)

2群以上の群の場合2群傾向比較heterogeneity検証のため標準χ2検定を利用し年齢群毎比例リスク減少比較


【結果】ランダム施行時 186 854被検者中 14 483(8%)が75歳超、フォローアップ中央値 4.9年間。

全体的に、スタチン強化以上の治療レジメン以上はLDL 1.0 mmol/L減少毎重大血管イベント 21%減少 (RR 0.79, 95% CI, 0.77 - 0.81)

重大血管イベント減少は全ての年齢群で観察される。
重大結果にベント比例減少は年齢とともに軽度元素府、この傾向は統計学的に有意ではない   (ptrend=0·06)

全体的に、スタチン強化治療以上では、LDL 1.0 mmol/L減少毎 冠動脈疾患比例減少率 24% (RR 0.76, 95% CI, 0.73 - 0.79)で、年齢増加毎重大冠動脈イベントの比例減少率小さくなる傾向がある(p = 0.009)



スタチン強化治療以上では、LDL 1.0 mmol/L減少毎 冠動脈再建術施行25%比例減少 (RR 0.75, 95% CI, 0.73 - 0.78)、之は年齢群横断的差は有意ではない (ptrend=0·6)

同様に、全ての病型を含む卒中の比例リスク減少(RR 0.84, 95% CI, 0.80 - 0.89)も年齢群横断的差は有意でない (p trend =0.7)

心不全・人頭石施行のみ登録の(効果性認めない)4トライアル除外後、重大冠動脈イベントに関して年齢増加毎比例リスク減少軽減傾向あり(ptrende = 0.01)、重大血管イベントでは有意差認めず (ptrend = 0.3)

年齢群で変化せず、事前血管疾患存在患者でも重大血管イベントの比例的減少は同様だが、血管疾患の知られてないより若年年齢群に比べても高齢年齢群では効果より少ないI(ptrede = 0.05)

、LDL 1.0 mmol/L減少毎 血管イベント死亡比例減少率 12%(RR 0.88 , 95% CI, 0.85-0.91)で、高齢者においてその比例減少より小規模となる傾向 (ptrend=0.004)、だが、心不全・透析トライアル除外後はその傾向は維持できず(p=0.2)


スタチン治療は、非血管性死亡率、がん死、がん発生率に対しては効果認めず


【結論】
スタチン治療は重大血管イベントに関しては年齢にかかわらず有意な減少効果を示すが、75歳超患者では、閉塞性血管疾患のエビデンスを有さない場合、ベネフィット直接エビデンス減少。今後この限界に関して将来トライアル検討




"Research in context"をGoogle翻訳
この研究の前の証拠
このメタアナリシスの前は、高齢者におけるスタチン療法の効果に関する無作為化試験から得られた証拠は、公表された報告からの集計データのメタアナリシスでしか要約されていなかった。 1996年1月1日から2017年12月31日までの間に発行された英語の出版物をMEDLINE、Embase、およびPubMedで検索し、検索用語「statins OR HMG CoA還元酵素阻害剤」および「Elderly OR Aged」を使用して検索しました。高齢者(一般に65歳以上と定義される)の間で効力の相反する評価を用いた分析。個々の参加者データへのアクセスの欠如のために、これらの以前のメタアナリシスのいずれも、一次予防および二次予防における特定の高齢者グループ(例えば、> 75歳)内のスタチンの効果を調べることができなかった。我々は以前に年齢によるスタチンの効果のメタ分析を報告したが、これらの分析は範囲が制限されており、年配の個人を含むいくつかの大規模な無作為化試験が発表されてから報告されている。
この研究の付加価値
27件のランダム化比較試験(n = 174 149)からの個々の参加者データと1件の試験(n = 12 705)からの詳細な要約データを分析した。 4・9年間の追跡調査の間、75歳以上の14,483人の参加者を含む、1.0mmol / LのLDLコレステロールの減少あたり約5分の1まで、すべての年齢層の間で主要な血管事象はスタチン療法によって有意に減少した。ランダム化高齢のグループは心不全および透析試験(スタチン療法による全体的な利益を示さなかった)で過度に代表され、それらの試験を除外すると血管イベントおよび死亡率転帰における相対リスクの減少が減少する傾向が見られた。すべての年齢層(無作為化で75歳以上のものを含む)で主要冠動脈イベントの有意な減少が見られたが、心不全および透析試験を除外した後でも、年齢の増加とともにより小さい相対的減少の傾向は持続した。しかし、これらの事件の絶対的リスクは高齢者でより高かったので、絶対的な利益はより若くてもそうではないにしても、類似していました。以前の血管疾患を有する参加者の間で年齢に関係なく有意な有効性が観察されたが、一次予防設定では年齢の増加と共に相対リスクの減少がより小さくなる傾向があった。 。以前の懸念にもかかわらず、我々はどの年齢層においても癌または非血管死亡率に悪影響を及ぼさなかった。
利用可能なすべての証拠の意味
スタチンは年齢に関係なく、75歳以上の人々を含む血管イベントを減少させました。一次予防の設定では、75歳以上の人々の間では、スタチン療法の効果の証拠はほとんどありません。進行中の試験はこのグループを直接調査しています。

2019年2月28日木曜日

マスト細胞:肺線維症の進展に関与

IPF経過中好酸球増加

Mechanical stress-induced mast cell degranulation activates TGF-β1 signalling pathway in pulmonary fibrosis
Shimbori C, et al. Thorax 2019;0:1–11.
doi:10.1136/thoraxjnl-2018-211516



実験的あるいはヒト肺線維症の線維性細胞外マトリックス(fibrotic ECM)のマスト細胞への影響検討

IPF肺において、マスト細胞数増加し重症度(FVC減少)と関連
血中tryptase値はIPFで増加し、FVCと逆相関

TGF-β1有機性肺線維症モデルで、chymase-陽性、tryptase陽性マスト細胞の線維肺への集積観られた
肺組織を脱細胞化し、骨髄・腹膜由来マスト細胞をreseedすると正常ECMに比べTGF-β1多く遊離
(活性化TGF-β1:骨髄由来マスト細胞(BMMC)-DL vs BMMC-TGF-β1 p=0.0005、
腹膜マスト細胞(PMC)-DL vs PMC-TGF-β1 p=0.0003、
総TGF-β1:BMMC-DL vs BMMC-TGF-β1 p=0.001)

肺の器械的進展は、マスト細胞脱顆粒を生じる;マスト細胞stabiliserは脱顆粒抑制(ヒスタミン :対照 vs doxantrazole p=0.004、β-hexosaminidase: 対照 vs doxantrazole 差平均=1.007, 95% CI 0.27000 to 1.744, p=0.007)、TGF-β1活性化(pSmad2/Smad2: 対照 vs doxantrazole p=0.006)

Cromoglycateはラットの肺線維化減衰(コラーゲン: phosphate-buffered saline (PBS) vs cromoglycate p=0.036, 線維領域 PBS vs cromoglycate p=0.031)





序文:(いつもの手抜きGoogle翻訳)

特発性間質性肺炎の最も一般的な形態である特発性肺線維症(IPF)は、原因不明の慢性かつ致命的な疾患です。ニネタニブとピルフェニドンは最近、IPF治療のためにいくつかの国で承認されました。 IPFの治療において重要なマイルストーンを提供する一方で、これらの治療法は減速することに限定されますが、病気の進行を止めることはありません。

したがって、IPFの細胞性および分子性の病因に焦点を当てて、より的を絞った治療法が必要とされているが、それはよく理解されていないままである。 IPFは、進行性の線維芽細胞および筋線維芽細胞の増殖ならびに細胞外マトリックス(ECM)の広範な無秩序な沈着を特徴とし、その結果肺胞構造が破壊される。線維芽細胞および筋線維芽細胞は、ECMの過剰な沈着の原因となるマトリックス産生細胞である。この異常で無秩序なECM沈着は、肺の構造的完全性を破壊し、異常な生体力学的および生化学的特徴を引き起こす。
線維性ECM内に形成された微小環境が2つの構造肺細胞の挙動に影響を及ぼしそして線維症の悪循環を形成するという証拠が増えている。

肥満細胞は骨髄中のCD34発現造血幹細胞に由来します。
ヒト肥満細胞は、不均一性を示し、そしてそれらのセリンプロテアーゼ含有量によって、トリプターゼのみ、キマーゼのみ、またはトリプターゼ陽性およびキマーゼ陽性の両方の肥満細胞として分類される。 トリプターゼ陽性肥満細胞はげっ歯類粘膜型肥満細胞といくつかの性質を共有している。粘膜肥満細胞は通常、肺や腸の粘膜組織に見られ、主にトリプターゼを発現します。一方、げっ歯類の結合組織肥満細胞と特徴を共有するトリプターゼ陽性およびキマーゼ陽性肥満細胞は、主に腸粘膜下組織の結合組織、腹腔、周囲の血管および皮膚に見られます。しかしながら、組織分布はげっ歯類の場合ほど明確には画定されておらず、ほとんどのヒト組織は肥満細胞型の混合集団を有する。

肥満細胞は、アレルギー性疾患や急性炎症性疾患の主要なエフェクター細胞として最もよく知られていますが、肥満細胞は線維症と関連すると推測されています
肥満細胞を線維芽細胞と共培養すると、線維芽細胞の増殖、遊走、コラーゲン産生、α平滑筋アクチン(α-SMA)発現、およびトリプターゼ、ヒスタミン、ロイコトリエンおよびレニンによる線維芽細胞収縮が誘導されることが示されています。
 さらに、線維芽細胞は肥満細胞を養う幹細胞因子(SCF)を産生します9。これらの知見は肥満細胞と線維芽細胞の間の密接な相互作用を浮き彫りにしています。
キモトリプシンセリンプロテアーゼである肥満細胞由来のキマーゼも潜在性TGF-β1を活性化することができます。
TGF-βは、線維芽細胞の活性化および筋芽細胞への線維芽細胞分化の誘導を介した肺線維症の発症における最も強力な線維化促進因子の1つです。
したがって、キマーゼは、潜在的TGF - β1活性化を介して線維芽細胞増殖およびコラーゲン合成を誘導することができ、肥満細胞の活性化および脱顆粒は、直接的および/または間接的に組織線維症に寄与し得る。肥満細胞とIPFの関連は、古くからある研究と新しい研究の両方のトピックです。増加した数の肥満細胞がIPFまたは実験的肺線維症モデルにおいて線維性肺組織に存在することが長い間知られている。

それにもかかわらず、肥満細胞は、線維形成中の他の細胞ほど広くは研究されておらず、そして肺線維症の進行におけるそれらの役割は追求されていない。

本研究では、肥満細胞と線維性ECMとの相互作用および肺線維症発症における肥満細胞の病態生理学的役割の影響を評価した。線維性肺のマトリックス微小環境が肥満細胞の表現型と機能をどのように制御するかを理解することは、IPFの治療選択肢としてその細胞を標的とするための新たな機会を提供するかもしれません。

重症患者の高酸素血症毒性

酸素は上げれば良いってもんじゃないってのは昔っからなのだが・・・


The effect of hyperoxia on mortality in critically ill patients: a systematic review and meta analysis
Yue-Nan Ni†, et al.
BMC Pulmonary Medicine201919:53
https://doi.org/10.1186/s12890-019-0810-1

背景
重症患者の高酸素血症の意義研究は多くのconflictingな結果となっている。ICU入室患者の高酸素血症の影響を明らかにする研究

方法
電子データベースにてこICU入室成人患者の高酸素血症の役割について全ての研究を検索
プライマリアウトカムは死亡率。Randam-effect modelは補正オッズ比(aOR)の定量合成

結果
24トライアル同定、統計学的heterogeneityが高酸素血症、正常酸素血症で存在するのは、人工換気(I2 = 92%, P<0.01) 、心停止(I2 = 63%, P<0.01) 、外傷性脳外傷I2 = 85% , P< 0.01) 、心臓術後(I2 = 80%  , P=0.03)

正常酸素血症比較、高酸素血症は全患者で死亡率増加、サブグループとして、心停止(OR 1.30, 95% CI 1.08 - 1.57)、体外life support (ELS) (OR 1.44, 95% CI< 1.03 - 2.20)
Compared with normoxia, hyperoxia was associated with higher mortality in overall patients (OR 1.22, 95% CI 1.12~1.33), as well as in the subgroups of cardiac arrest (OR 1.30, 95% CI 1.08~1.57) and extracorporeal life support (ELS) (OR 1.44, 95% CI 1.03~2.02).


結論
高酸素血症はI重症患者の死亡率増加をもたらす、特に、心停止後及びELS患者では





「無知な医療者ほどサーチとかいうのを上げたがる」という田舎開業医のやぶにらみ


高酸素血症毒性に関する序文記述;上記医療関係者に言い聞かせましょう!
組織病理障害・間質性線維化・無気肺(脱窒素無気肺)・気管気管支炎、肺胞蛋白漏出・好中球浸潤、メカニカルな組織伸張による陽圧換気肺障害促進、心拍出量低下、冠動脈/心筋酸素消費量減少、多臓器フリーラジカル介在障害、感染防御免疫低下、抗酸化酵素・サイトカイン産生への種々影響、アポトーシス促進(一部高酸素による肺障害促進)など

  • Animal studies showed that hyperoxia is associated with adverse events such as histopathological injury, interstitial fibrosis, atelectasis, tracheobronchitis, alveolar protein leakage and infiltration by neutrophils [3]. 
  • Hyperoxia interacts with mechanical stretch to augment ventilator-induced lung injury [4]. 
  • Moreover, hyperoxia could also lead to a decline of cardiac output, [5] coronary blood flow and myocardial oxygen consumption, [6] and generate free radical-mediated damages in various organs [7]. 
  • Studies in human demonstrated that hyperoxia could impair the responsiveness of host defense to infections [8]. 
  • Hyperoxia may affect a variety of patients’ biological systems, such as antioxidant enzymes [9] and cytokine production [10] through excessive production of reactive oxygen species. 
  • Exaggerated apoptosis, in part through the death receptor-mediated signals, accelerates hyperoxia-induced acute lung injury [11]. 


”意味の乏しい”医療処置と院内発生合併症

low valueというとこの場合は、”意味の乏しい”医療処置ということになるのだろう
裏返せば、各手技、適応を明確に・・・ということに


Measuring hospital-acquired complications associated with low-value care
JAMA — Badgery-Parker T, et al. February 27, 2019

このコホートとdescriptive analysisにより9,330の"low-value use of seven procedures"エピソード評価

"low-value care"として7つを提示


意義の少ない処置 狭義定義 推奨ケア
変形性関節症または変性半月板裂傷に対する関節鏡洗浄および膝の創面切除術(CWA、EVOLVE、CWUS、NICE) 変形性関節症診断患者の膝関節鏡視下手術、靱帯のstrainや損傷診断無し、敗血症性(化膿性)関節炎診断無し、55歳、両性を含む 減量 理学療法/作業療法 疼痛軽減薬剤
平均寿命が限られている無症候性のハイリスク患者に対する頸動脈内膜剥離術(CWA、EVOLVE、CWC、CWUS) 卒中や局所神経症状(エピソード及びASA code 4-5、もしくは 75歳以上&ASA code 3)無し症例への頸動脈endarterectomy、18歳以上、両性、 最良となるべき内服加療
50歳未満の人の便秘に対する大腸内視鏡検査(CWC) 50歳未満の便秘診断患者、貧血診断無し、消化器系がんの家族・本人の既往無し、事前12ヶ月消化器系疾患のない場合へのcolonoscopy;18歳以上、最大年齢49歳;両性 アラーム徴候無しでは検査自体が必要ない
55歳未満の人々の消化不良のための内視鏡検査(CWC) 消化不良の診断があり、嚥下障害、鉄欠乏性貧血、その他の栄養性貧血、異常な体重減少、消化器系がんの個人歴または家族歴、または消化性潰瘍疾患の個人歴の診断なしの55歳未満の内視鏡検査12カ月。 18歳以上最大年齢、54歳。男女 Helicobacter pyloriを検査し、もしあれば治療。 治療が不要で症状が残る場合は、プロトンポンプ阻害薬をtry
腎臓下腹部大動脈瘤(CWC)の血管内修復 エピソード中の腹部大動脈瘤およびASAコード4〜5または75歳以上およびASAコード3の診断による動脈瘤の血管内修復。最低年齢、18歳。男女;緊急入院および緊急部門からの入場を除外する 介入なし
腎動脈血管形成術またはステント留置術(Technology Policy 21) 腎血管性高血圧症、腎動脈のアテローム性動脈硬化症、高血圧性腎臓病、または発症時の高血圧性心臓および腎臓病の診断を伴う血管形成術/ステント留置術、および線維筋形成異常または肺水腫の診断なし。最低年齢、18歳。男女 多要素内服治療
腰痛に対する脊椎固定術(CWA、CWC) 過去12カ月以内に坐骨神経痛、脊椎すべり症、脊椎異常、または脚の痛みの言及がなく、腰痛と診断された脊椎固定術。最低年齢、18歳。男女 保存治療



これらの処置に関わる院内発生harmを検証し、55エピソードの”意義乏しい”spinal fusion(脊椎固定術)、3,963エピソードの”意義乏しい”膝関節鏡

これら7つの手技は、一定数の患者へ有害性のためなされてはいけないもので、更なる付加的病院リソース消費増加を生じる。適切なサービスであろう他のケアに着手する遅れを生じることもある

descriptive analysis、225公的病院(オーストラリア、New South Wales)
2014年7月1日〜2017年6月30日まで、3つの病院の入院データ使用、low-value care1つ以上含む93,30のエピソード評価
low-value care関連有害性の測定は16のhospital-acquired complications (HACs):院内発症合併症
すべてのHAC関連比率、llow-value ccareによる平均滞在数のHACs有無による差、手技実践毎の差検証

結果:全体として、"low-value"careについて225病院、9,330のエピソード、以下の手技実践がHACs低率と関連

  • low-value 内視鏡 (4 [0.1%] エピソード; 95% CI, 0.02%-0.2%)
  • 膝関節鏡視下手術 (18 [0.5%] エピソード; 95% CI, 0.2%-0.7%)
  • コロノスコピー (2 [0.3%] エピソード; 95% CI, 0.0%-0.9%)


HACs高率は

  • low-value 脊柱固定 (4 [7.1%]  エピソード; 95% CI, 2.2%-11.5%)
  • 腹部大動脈瘤の血管内修復 (76 [15.0%]  エピソード; 95% CI, 11.1%-19.7%)
  • 頸動脈内膜剥離術  (21 [7.7%]  エピソード; 95% CI, 5.2%-10.1%),
  • renal artery angioplasty (15 [8.5%]  エピソード; 95% CI, 5.8%-11.5%).


多くの手技施行において、医療関連感染が最も多いHACとして検出され、全てのHACsの26.3%(95% CI, 21.8% - 31.5% )


renal artery angioplastyは、医療関連感染症率として 8.4% (95% CI, 5.2% - 11.4%)で観察された中では最も高率
7つ全ての"low-value"医療手技施行において、HACを有する患者は無い場合の2倍以上の入院期間となった
例えば、膝関節鏡視下手術では、HACs無し患者の入院期間は 1(IQR , 1 - 1)、HACの場合 10.5(IQR 1.0-21.3)日増加する




2019年2月27日水曜日

JAMA:COPD診断と外来管理

Diagnosis and Outpatient Management of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
A Review
Craig M. Riley, MD1; Frank C. Sciurba, MD1
JAMA. 2019;321(8):786-797. doi:10.1001/jama.2019.0131


COPDは"可逆性不完全”(incompletely reversible)な呼気流量制限を特徴とする
スパイロメトリーは、COPD診断と重症度評価のための参照スタンダード

全ての患者は禁煙やワクチンのような予防についてコンサルトを受け予防的措置を講じられるべき
治療は肺障害重症度、呼吸困難のような症状で、ガイドされるべき

治療は、肺機能障害の重症度、呼吸困難・咳嗽や喀痰の量などの症状、それに急性増悪の経験数によって導かれるべき

呼吸困難による活動性、QOL制限の場合、COPDは1日1回、もしくは2回のメンテナンス長時間作用型抗コリン剤とβアゴニスト気管支拡張剤で治療すべき



急性増悪患者は吸入ステロイド付加からのベネフィットの可能性有り、特に、末梢血好酸球数増加の場合認める。

呼吸リハビリテーションは、筋力増強と運動耐用性増強トレーニングを含み、教育、栄養、心理社会的サポートを含むもので、症状や運動耐用性改善をもたらすが、underutilizeが問題

患者への酸素付加は安静時低酸素(SpO2< 89%で定義)患者では生存率改善






あらためて、一番衝撃なのは呼吸リハビリテーションの利用率と米国メディエアでさえ使用制限を行っていること
一方、急性増悪時早期リハビリテーションの死亡率改善効果が認められること

Pulmonary Rehabilitation
Pulmonary rehabilitation programs incorporate strength and endurance training and educational and nutritional and psychosocial support and can improve cardiovascular fitness, physical activity levels, and symptoms in patients with COPD.67 Pulmonary rehabilitation improves dyspnea, exercise tolerance, and quality of life to a greater degree than pharmacological therapies. 
Despite these benefits, fewer than 5% of eligible patients receive pulmonary rehabilitation. (NishiSPE,ZhangW,KuoY-F,SharmaG. Pulmonary rehabilitation utilization in older adults with chronic obstructive pulmonary disease, 2003 to 2012. J Cardiopulm Rehabil Prev. 2016;36(5):375- 382.doi:10.1097/HCR.0000000000000194) 
Patients with functional impairment and those unable or unwilling to perform independent exercise training can benefit from supervised pulmonary rehabilitation.  
Furthermore, early pulmonary rehabilitation following hospitalization for an acute exacerbation of COPD improves mortality (RR, 0.58, 10.0% vs 17.3%) and reduces hospital re- admissions (RR, 0.47). ( RyrsøCK,GodtfredsenNS,KofodLM,etal. Lower mortality after early supervised pulmonary rehabilitation following COPD-exacerbations: a systematic review and meta-analysis. BMC Pulm Med. 2018;18(1):154. doi:10.1186/s12890- 018-0718-1)
Pulmonary rehabilitation program sessions are commonly attended 2 to 3 times per week; Medicare coverage is limited to a maximum of 36 sessions with the option for an additional 36 sessions over a lifetime if medically necessary.


住民レベルの有効性:ロタウィルスワクチン直接・間接効果

2006年米国導入乳幼児rotavirusワクチンの有効性は明確な広がりをもっているが、住民ベースでの検討は未だだった
RVGE:ロタウィルス胃腸炎に関し、RVGEと総原因急性胃腸炎(AGE)入院率の時間推移データ解析

RVGE:ロタウィルス胃腸炎
AGE:急性胃腸炎
VE: vaccine efficacy


Effects of the rotavirus vaccine program across age groups in the United States: analysis of national claims data, 2001–2016
Julia M. Baker, et al.
BMC Infectious Diseases201919:186

解析:総数 RVGE 9211、AGE入院 726,528
0-4歳児が最も減少率著明 direct VE 87% (95% CI: 83, 90%)

実態的間接的効果は年齢横断的、全般的に全ての各年齢群に観られた
全体的に全年齢層RVGE入院率は  69% (95% CI: 62, 76%)

全てのVEは若年児で最も高く;ワクチン接種児自体ではRVGE入院リスク減少 95%(対 ワクチン前時代対照)
偶数ワクチン後年次にてVE直接効果が、間接VEに関しては逆パターンが観察された







米国の1万人年RVG入院発生E率、2001年7月から2016年6月まで、子供0年から4年。 a:1歳未満、b:1歳、c:2歳、d:3歳、e:4歳
全ての年次時系列(2007年移行年を含む)・全ての月(ロタウィルスシーズンに限定しない)・縦軸破線は2006年7月(ワクチン導入期)




米国内年齢群別1万人年対RVGE月毎入院発生率
 a: 5-9 歳, b: 10-14  歳, c: 15-24  歳, d: 25-44  歳, e: 45-64  歳
時間推移は全ての年次(2007年を含む)と全ての月(ロタウィルス時期に限定せず)を含む
縦軸破線は2006年7月(ワクチン導入期)




米国内ではロタウィルスワクチン導入前5歳未満の子供で入院 55,000-70.000の入院件数、救急外来・外来受診 60万件で、ピークは冬と春先。ワクチン導入後当初判明していたのはmagnitudeの変化、発症遅延、ウィルスシーズン短縮など、5歳未満の発生頻度が各年から2年毎にピークとなったなど。

間接的ワクチン有効性も評価されてきたが、今回住民ベースで明らかになったということらしい



ワクチン後進国日本
http://www.wakuchin.net/about/universal.html


反ワクチン・プロパガンダの教祖・教徒はどの国でも存在し、noisy populationは必ず存在するもの、結局は、行政の覚悟なんだよなぁ

それと、国民全体が"benefit-harm"バランスを考えず、善悪dichotomy(水戸黄門ドラマの勧善懲悪洗脳)となっていること、cost-benefit、cost-efficacy概念の欠如していることなど、教育の問題が大きいと思う。(韓国・中国の反日教育は問題にするが、自国の”メディアリテラシー”教育の欠如を問題にしないし俎上にも上がらないことが問題)

中途半端な行政の姿勢が、麻疹の蔓延やHPVワクチン接種のふがいない結果や予想されるカタストロフィックな子宮頚癌増加をもたらし・・・特定の弁護士集団の収益に化けるだけ



2019年2月25日月曜日

大規模女性コホート:喫煙と関節リウマチ発症リスク 量依存的で一度喫煙するとそのリスク影響は継続する

禁煙・非喫煙維持長期となってる場合、seropositive 関節リウマチ発症リスク減少するという2つの大規模前向き解析結果


女性 117,182名、Nurses' Health Study (1976-2014)、女性 113,550名 Nurses' Health Study II (1989-2015)のデータ検証
関節リウマチ発症イベント 1,528、63.4%がseropositive、600万人年フォローアップ(最大フォローアップ 38年間)

何れも喫煙率減少しているが、初期コホートの方が後期コホートより喫煙率高い(35.8% → 18.8% vs 21.3% → 13.4%)、喫煙習慣は、両群ともアルコール摂取とsedentary behaviorと関連。年齢・コホート・BMI・身体活動・母乳(一部)・収入の多要素補正後全体的な関節リウマチハザード比は 喫煙既往 1.36 (95% CI 1.22-1.53) 、現行喫煙 1.46 (95% CI 1.26-1.70)

喫煙強度はリスクに影響を与える。Never smokerに比べ、現行喫煙 25 cigarettes/dayはseropositive 関節リウマチのリスク92%増加 (HR 1.92, 95% CI, 1.39 - 2.66)
喫煙者のうち, 10 pack-years未満に比べ、10-20 pack-yearsでは関節リウマチのリスク増加( HR 1.38 , 95% CI 1.17-1.65)、seropositive 関節リウマチ (HR 1.54, 95% CI, 1.25- 1.89)で、非喫煙者ではseronegative 関節リウマチの増加認めず。40 pack-yerasを超えた場合は、関節リウマチ全体 HR 1.83、95%CI 1.52〜2.20)、血清陽性RAのリスクは2倍(HR 2.25、95%CI 1.80〜2.82)高い。


5年未満禁煙歴と比較して、30年以上禁煙継続女性では、関節リウマチ発症リスク37%減少(HR, 0.63, 95%CI, 0.44 - 0.90)とハーバード大学
ただ、喫煙による軽度上昇リスクはその後も30年以上継続した上でのリスク減少であり、リスクは 全ての関節リウマチで 1.25 (95% CI, 1.02-1.53)、seropositive関節リウマチでは 1.30 (95% CI, 1.01 - 1.68)で一度免疫系異常生じると自己免疫系は永続的異常継続が生じ、幾年も継続するのだろう。喫煙は、一般的に関節リウマチの重大なリスク要素で、特に血清陽性(seropositive)や抗環状シトルリン化ペプチド抗体の存在を意味する。
喫煙は肺の局所炎症、シトルリン化促進、T細胞機能障害、炎症誘発性サイトカイン誘導など機序考慮される。




Impact and timing of smoking cessation on reducing risk for rheumatoid arthritis among women in the Nurses’ Health Studies
Xinyi Liu  Sara K. et al.
Liu X, et al
Arthritis Care Res 2019; DOI: 10.1002/acr.23837.



ベースになるのは、 EfferocytosisやらDAMPsやら・・・喫煙など有害物質吸入の害は計り知れない

damage-associated molecular pattern
DAMPs
非感染性炎症を惹起するダメージ関連分子パターン(DAMP)

pathogen-associated molecular pattern
RAMPs

pathogen-associated molecular pattern
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/48/6/48_247/_pdf


Efferocytosis and autoimmune disease
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6234909/

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...