2012年5月21日月曜日

主要4グループ推奨:低放射線量CT年次検診推奨 ;ただし、喫煙者・重度喫煙既往のみ

メディアによっては、 ”肺がん検診は高齢者、重度喫煙者に推奨されるが、他にはベネフィットない”と報道されている(e.g. ワシントンポスト


“低放射線量CT年次検診を推奨する肺がんガイドライン発表 ・・・ 但し、現行喫煙者・重度喫煙既往者のみ”という報道。



以下団体の共同作業
American Cancer Society(ACS)
American College of Chest Physicians(ACCP)
American Society of Clinical Oncology(ASCO)
National Comprehensive Cancer Network(NCCN)


肝心のガイドラインそのものは現時点では見つけられないのだが・・・ 


JAMA誌掲載されているのはシステマティック・レビュー
Review ONLINE FIRST
Benefits and Harms of CT Screening for Lung Cancer A Systematic Review
Peter B. Bach, et. al.
JAMA. 2012;():1-12. doi:10.1001/jama.2012.5521

3つのランダム化研究でLDCTの肺がん死への効果に関するエビデンス提供された

National Lung Screening Trialが最も情報量多く、53454名の登録者で、有意に肺がん死減少をたらした
(10万人年あたりの死亡 356 vs 443、肺がん特異的死274 vs 309  for LDCT and control groups, 相対リスク 0.80; 95% CI, 0.73-0.93; 絶対的リスク減少, 0.33%; P = .004). 

他の2つの小規模研究ではベネフィット提示出来ず

すべてのトライアル・コホート横断的に、LDCT検診の潜在的有害性要素は、以下のごとし
すなわち、検診毎に20%ほどフォローアップ必要性状況となるが、、そのうちの1%しか肺がんは存在しない
(異常検出のうちの20分の1しかホントのがんではないという状況である)

これらの所見ではheterogeneityがあり、フォローアップ検査の頻度、生検、良性病変患者へ施行された手術比率などに見られる。 

ただ、良性病変での重大合併症は稀。


LDCTトライアルのみに依存したガイドラインという結果になった。

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