2012年5月29日火曜日

2型糖尿病:強化コントロールは臨床的問題予防には役立たたない、臨床的検査値改善維持に有効だが・・・・

2型糖尿病患者において、積極的血糖コントロールは腎障害予防に役立つか? ・・・ 


強化コントロールでは、血中クレアチニン(Cr)倍加期間、末期腎不全(ESRD)、腎疾患死リスクには影響を与えなかったという結論。


システミックレビューにて強化 vs 通常血糖コントロールのベネフィットを要約。


強化コントロールはHbA1c 6.0%未満をめざし、対照の通常コントロールは7.1%以下を目指すが、微小アルブミン(アルブミン尿 30-300mg/min  over 24hrsr)・顕性アルブミン(300mg/min over 24hrs)

 1950年1月1日から2010年12月31日までの言語非限定、ランダム化トライアルで、腎エンドポイント(微小アルブミン尿、顕性アルブミン尿)と臨床的腎エンドポイント(Cr倍加、終末期腎障害、腎疾患死)として、強化血糖コントロールvs通常血糖コントロール比較




Coca SG, et al "Role of intensive glucose control in development of renal end points in type 2 diabetes mellitus: systematic review and meta-analysis" Arch Intern Med 2012; 172: 761-769. 

 28065名の成人、2-15年モニター、7つのトライアル

通常コントロールと比較して、強化コントロールでは微小アルブミン尿リスク減少  (risk ratio, 0.86 [95% CI, 0.76-0.96]) 、顕性アルブミン尿減少 (0.74 [0.65-0.85])
 


しかし、血中Cr倍加l (1.06 [0.92-1.22])、ESRD (0.69 [0.46-1.05])、腎疾患死亡 (0.99 [0.55-1.79])は減少せず 



メタ回帰検討によると、強化および通常コントロールでのヘモグロビンA1cの差は、微小アルブミン尿、顕性アルブミン尿に対して大きなベネフィットを示した。

微小アルブミン尿(23%)、顕性アルブミン尿(5%)の比較で、血中Cr値、ESRD、腎疾患死亡のプール化累積頻度は、それぞれ <4%、<1.5%、<0.5%と低い。






2型糖尿病と1型糖尿病では対照的・・・

 1型糖尿病はより厳格に・・・ 腎障害リスク  2011年 11月 14日

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note