2012年5月23日水曜日

眠気無し閉塞型無呼吸患者:CPAP治療で高血圧・心血管イベント予防効果なし?

昼間の眠気無い閉塞型無呼吸患者では、CPAP(持続陽圧呼吸)処方は、統計学的に有意な高血圧・心血管イベント減少効果を認めなかった。

しかし、この研究は、有意差検知に関してパワー不足であった。


Effect of Continuous Positive Airway Pressure on the Incidence of Hypertension and Cardiovascular Events in Nonsleepy Patients With Obstructive Sleep ApneaA Randomized Controlled Trial
Ferran Barbé, et. al.
the Spanish Sleep and Breathing Network
JAMA. 2012;307(20):2161-2168. doi:10.1001/jama.2012.4366

CPAPは閉塞型無呼吸(OSA)治療の第1選択。
しかし、SDB患者すべてでの定義は、昼間の症状の程度にかかわらず、不明。  
 眠気無しのOSA患者の高血圧、心血管イベント評価
723名の患者で4年間(中間4分位、2.7-4.4年間)フォローアップ(1名の患者どの群にも割り付けされず)

CPAP群 357、対照群 366

CPAP群において、新規高血圧 68、心血管イベント 28(不安定狭心症・不整脈 17、 非致死的卒中 3、心不全 3、非致死的心筋梗塞 2、TIA 2、心疾患死 2)
対照群において、新規高血圧 79、心血管イベント 31(不安定狭心症・不整脈 11、非致死的心筋梗塞 8、TIA 5、心不全 5、非致死的卒中 2)


高血圧・心血管イベント頻度density rateは、100人年あたり CPAP群 9.20 (95% CI, 7.36-11.04) vs 対照群 11.02 (95% CI, 8.96-13.08)


Cumulative Incidence of Hypertension or Cardiovascular Events During Follow-up




頻度density ratioは 0.83 (95% CI, 0.63-1.1; P = .20)


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