食物アレルギーも都市部が多い・・・という話。
喘息、湿疹、アレルギー性鼻炎、結膜炎でも、都市部は田舎よりその罹患率が高いことが知られていた。一つの仮説は、いわゆる“衛生仮説”(下記参照)で、もう一つはアレルギー発症トリガーが都市部に多いことなどで説明されている。
Geographic Variability of Childhood Food Allergy in the United States
Ruchi S. Gupta, et. al.
CLIN PEDIATR May 17, 2012 0009922812448526
多変量ロジスティック回帰モデルを地域的分布と食物アレルギーの推定で行い、38464名の子供を検討。
人口密度増加に伴い食物アレルギー頻度増加
田舎 6.2%(95% 信頼区間 [CI] = 5.6-6.8)
都市部 9.8% (95% CI = 8.6-11.0)
田舎 vs 都市部のオッズにて、食物アレルギーオッズ( (オッズ比 [OR] = 1.7, 95% CI = 1.5-2.0)で、 大都市部 vs 田舎 (OR = 1.4, 95% CI = 1.2-1.5)
人種/民族、性別、世帯収入、緯度補正後も有意差残る
【衛生仮説あれこれ】
寄生虫と衛生仮説 2006年 09月 15日
衛生仮説:進歩版 “古い友人たちとの絶交がアレルギーを引き起こす” 2004年 05月 21日
あらたな衛生仮説:幼年期微生物暴露は成人CRPを低下? 2009年 12月 10日
衛生仮説:トリクロサン高濃度ほど小児のアレルギー疾患増加、成人ではBPAによる免疫系へ影響? 2010年 11月 29日
衛生仮説:H.pylori新生児期感染は気道過敏性減少と関連? 2012年3月21日
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