その一方で、β遮断剤の有効性は確定事項のごとく使われているが、非ランダム研究だけで、しらにしうるランダム化トライアルがなされず、カルシウム拮抗剤、ACE、ARBなどに凌駕され、取り残されてきた経緯がある。
社会通念とも言える、β遮断剤役割、今後、この解釈に関してはもめそう。この結果から、β遮断剤を即中止するようなことはやめてくれとのこと。
β-Blocker Use and Clinical Outcomes in Stable Outpatients With and Without Coronary Artery Disease
Sripal Bangalore, et. al. ; for the REACH Registry Investigators
JAMA. 2012;308(13):1340-1349. doi:10.1001/jama.2012.12559.
Reduction of Atherothrombosis for Continued Health (REACH)
長軸的観察研究
・心筋梗塞既往 (n = 14 043),
・心筋梗塞既往無しのCAD (n = 12 012)
・CAD risk factorのみ (n = 18 653)
プライマリアウトカム:心血管死亡・非致死心筋梗塞、非致死卒中
セカンダリアウトカム:プライマリアウトカム+入院(動脈硬化血栓イベント、血管再建施行)
Propensity score matchingをプライマリ分析で使用
合致した21860(44708中)を分析、44ヶ月のフォローアップ中央値(IQR, 35-45ヶ月)、イベント率はβ遮断剤使用・未使用で有意差無し、心筋梗塞既往コホートにおいても見られず (489 [16.93%] vs 532 [18.60%]; ハザード比 [HR], 0.90 [95% CI, 0.79-1.03]; P = .14).
MI無し・CADコホートでは、β遮断剤使用・未使用で関連イベント有意差無し (391 [12.94%]) vs (405 [13.55%]) (HR, 0.92 [95% CI, 0.79-1.08]; P = .31)
セカンダリアウトカムでは高率 (1101 [30.59%] vs 1002 [27.84%]; オッズ比 [OR], 1.14 [95% CI, 1.03-1.27]; P = .01) 、入院三次アウトカム(870 [24.17%] vs 773 [21.48%]; OR, 1.17 [95% CI, 1.04-1.30]; P = .01)
CADリスクのみコホートでは、イベント率はβ遮断剤で高率 (467 [14.22%]) vs without β-blocker use (403 [12.11%]) (HR, 1.18 [95% CI, 1.02-1.36]; P = .02),
セカンダリアウトカムでも高率 (870 [22.01%] vs 797 [20.17%]; OR, 1.12 [95% CI, 1.00-1.24]; P = .04) 、しかし心筋梗塞三次アウトカムでは有意差無し (89 [2.82%] vs 68 [2.00%]; HR, 1.36 [95% CI, 0.97-1.90]; P = .08) 、卒中三次アウトカム (210 [6.55%] vs 168 [5.12%]; HR, 1.22 [95% CI, 0.99-1.52]; P = .06).
しかし、recent MI(1年以下)患者では、β遮断剤は、セカンダリアウトカム頻度低下と相関 (OR, 0.77 [95% CI, 0.64-0.92])
0 件のコメント:
コメントを投稿