結論から言えば、乳がん検診マンモグラフィーで、早期乳がんを多く発見してはいるが、進行期となった状態のがん診断数は減少していない。新規乳がんの31%が過剰診断であり、腫瘍そのものが致死的なものかどうかもはっきりしていない。
Effect of Three Decades of Screening Mammography on Breast-Cancer Incidence
Archie Bleyer, M.D., and H. Gilbert Welch, M.D., M.P.H.
N Engl J Med 2012; 367:1998-2005 November 22, 2012
DOI: 10.1056/NEJMoa1206809
【背景】
検診とは、生命を脅かす疾患を治癒ステージである早期の状態を多く発見し、最終的には死亡率減少を目的とするもの。
故に、有効ながん検診プログラムとは、1)早期発見されるがんの数を増やすこと、2)進行期のがん発見の数を減らすことの2つが必要
【方法】
40歳女性での、早期乳がん(非浸潤性乳管がん(いわゆる DCIS) と 局所疾患(localized disease))と進行期乳がん(領域性(regional)と (distant disease))発生率"Surveillance, Epidemiology, and End Results"1976-2008年のトレンドデータ
【結果】
米国での 検診マンモグラフィー導入は早期乳がん数が2倍となった。
女性10万人あたり 112 → 234例 (絶対的増加 10万人あたり 122例)
同時に、
進行期乳がんは減少
女性10万人あたり 102 → 94例(絶対的減少 10万人あたり 8例)
疾患の広がりは一定と仮説すると 、早期がん診断により、進行癌予防を防いだのはわずか122例中8例のみとなる。
ホルモン補充療法による一過性のがん超過リスク除外し、40歳未満の発生率傾向補正すると、乳がんの過剰診断と推定される。
たとえば、臨床的症状出現するはずのない疾患を検診でみつけて喜んでる状態など
その数は直近30年間で130万人の米国女性に及ぶ。
筆者らは、2008年の乳がん過剰診断は7万名超と推定し、全乳がんの31%に相当すると推定している。
【結論】
早期乳がん数は検診のおかげで増加したが、マンモグラフィー検診による進行癌の発生率眼症させてるか、その効果はほとんど境界的。
その影響は一定ではないが、新規乳がん診断の三分の一近くが過剰診断であり、検診が健康状況の良いときに行われ、乳癌死に影響を与えないという不均衡の存在が示唆される。
日本の行政は、“検診=進行がん減少・がん死減少”と決め込んで、税金垂れ流しを続けている。やたらと口数が多い中身空っぽの特定の政治家などが確かにうるさいのだろうが、効果に疑問点のある検診を洗い直すべきである。・・・ 子宮頚部がん、下部消化器系がんしかのこらない気がするが・・・
がん検診で過剰診断された方々は、がんといわれたことに悩み、精密検査のため仕事や家事がおろそかになり、家族に心配をかけることを悩み、趣味や仕事に集中できない・・・多大な遺失利益を生じる。 ・・・そういうことがさっぱり分かってない人たちが多すぎる
税金垂れ流しであり、特定業者・医療者だけが仕事にありつくだけのマイナス部分をもつ事業だということも認識しろ!
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