2012年11月20日火曜日

労作性呼吸苦:中枢性オピオイドの効果? 末梢性オピオイド否定研究

オピオイド受容体は、広く、中枢神経(CNS)系及び、細気管支・肺胞壁を含む末梢性感覚神経終末に広く発現する。
息切れ時、内在性オピオイドにより中枢性、末梢性へ調整的影響を与えるかは不明。
βエンドルフィンの血中増加が息切れに影響を与えるか、気道系の末梢性オピオイド受容体結合の推定的効果を検討したもの

このことが分かってなかったから・・・最初何のことかと思った
ケトコナゾールはコルチゾール合成抑制する。この薬剤のHPA系抑制効果は、HPA系を活性化し、corticotrophin-releasing hormoneは、POMC遊離刺激する視床下部から分泌される。POMC-由来ペプチドは、βエンドルフィンやACTHの血中分泌を促すよう、その機能を貫く。さらに、ケトコナゾールによる視床下部ニューロンからCNSへの内因性オピオイド遊離はされない。

中枢性と末梢性オピオイド刺激を区分け出来る薬理作用を利用した実験とのこと


Effect of Increased Blood Levels of Beta-endorphin on Perception of Breathlessness
Donald A. Mahler1, et. al.
CHEST. 2012 doi:10.1378/chest.12-1541
COPD20名で、βエンドルフィン、ACTH測定
ケトコナゾールとプラシーボを経口投与し、吸気付加抵抗( resistive load breathing  :LB)を加えたときの毎分息切れ程度を評価。

コルチゾール合成阻害することで、ケトコナゾールは有意にβエンドルフィン、ACTH増加をもたらした。
RLB中の息切れ強度・不快度数、耐容時間数の介入群差は認めず


内在性オピオイドに影響を与えない、ケトコナゾールによる末梢性オピオイド活性化では、労作性呼吸困難軽減効果認めない。このことは、オピオイドの呼吸困難軽減効果は、中枢性オピオイドの作用が主と考える。ただ、末梢性オピオイドへ与える影響が、この程度のオピオイドの変化量では起きなかった可能性もある。

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