Incidence and prevalence of epilepsy among older US Medicare beneficiaries
Neurology February 14, 2012 78:448-453; published ahead of print January 18, 2012,
確かに、疫学的研究では、60-70歳あたりで始まるてんかんリスクは増加しているが、この痙攣と住民統計学的関係はまださほと調べられてないという、上記論文のエディトリアル(http://www.neurology.org/content/78/7/444.extract)
Faught らはメディケア利用者65歳以上の米国内発病率・有病率を推定
人口老齢化の中、高齢者のてんかんに関する知識不足のため、重要な研究で、 Institute of Medicine panel on the Public Health
Dimensions
of the Epilepsies (Los Angeles, CA, March 21, 2011) や Interagency Collaboration for Research on Epilepsy meeting
held at NIH (June 27, 2011)でも検討。
著者らは、高齢者中の有病率 1000名対10.8、 新規発症発病率 1000名対 2.4
男女とも有病率・発症率とも極めて類似
白人に比べ、アフリカ系アメリカ人は、有病率 2倍 (10.2 vs 18.7/1,000) 、発病率 2倍 (2.3 vs 4.1/1,000)
アジア (有病率 5.5 , 発病率 1.6 ) 、Native
Americans (7.7 , 1.1 )は白人に比べ少ない。
「NHKためしてガッテン」で、「認知症」と誤診された、高齢者のてんかん・意識消失発作に関してfeatureした放送があった。
まさか!!もの忘れに効く薬があったなんてhttp://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120118.html
2012年01月18日放送
元ネタは、このへんだろう。
https://aspara.asahi.com/blog/mediblog/entry/elDUEdT510
高齢で発症するてんかん患者の発作は、てんかん発作で特徴的な全身けいれんを伴わないことが多い。軽い意識障害や失語から、周囲からは不注意や無反応、健 忘、奇異な行動と受け取られやすい。発作後のもうろうとした状態は長くて30分が一般的だが、高齢者の場合、数時間から数日間続くことがある。
という特徴を大げさに放送したものと思われる。
上記専門雑誌でも、高齢者てんかんの研究は端緒についたばかり。
でも、NHKに言わせれば、「医者が悪い」なのだろう・・・
専門家たちも、NHKの片棒をかついでばかりいないで、高齢者てんかん診断に関し、十分な情報分析・臨床的特徴の表記・診断ツール開発・予後推測ツール開発・介入治験などを行うべきだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿