2012年6月6日水曜日

ドイツSepNet研究 重度敗血症:予後、2種類が1種類に勝るとは言えない



緑膿菌敗血症で併用に効果有りと言うことで、特定のガイドライン上併用が勧められていたが、その根拠は今一つであった。

これは、 メロペネム+キノロン系併用 vs メロペネム単独比較


ONLINE FIRST
Effect of Empirical Treatment With Moxifloxacin and Meropenem vs Meropenem on Sepsis-Related Organ Dysfunction in Patients With Severe SepsisA Randomized Trial ONLINE FIRST
Frank M. Brunkhorst,  et. al.
for the German Study Group Competence Network Sepsis (SepNet)
JAMA. 2012;():1-10. doi:10.1001/jama.2012.5833

早期適切な抗菌治療は重症敗血症に関連する死亡率を低下する。
作用機序の異なる少なくとも2剤以上のempirical治療の役割に関する報告

メロペネム(1g、8時間おき)+モキシフロキサシン(400mg、24時間毎;日本では内服剤型しか販売されてない) vs メロペン単独(1g、8時間おき)

主要アウトカムは、臓器障害程度(平均日々総Sequential Organ Failure Assessment [SOFA] score(0-24点、スコア高値ほど重症) 14日間
セカンダリアウトカムは、28日、90日総死亡率、生存者90日間フォロー


551名の評価患者において、平均SOFAスコアに差認めず(併用 8.3点 95%信頼区間 7.8-8.8点 vs 単独 7.9点;95%CI  7.8-8.4点)(P=0.36)

28-、90-日死亡率も統計学的差認めず

28日まで、併用 66名s (23.9%; 95% CI, 19.0%-29.4%) 、単独 59名死亡 (21.9%; 95% CI, 17.1%-27.4%) (P = .58)

90日まで、併用 96 (35.3%; 95% CI, 29.6%-41.3%) 死亡、 単独 84 死亡 (32.1%; 95% CI, 26.5%-38.1%)(P = .43)


他種類の抗生剤組み合わせはどうか? 気になるところだが・・・

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