だが・・・
ある感染症研究者が「ある種の抗生剤が小児のインフルエンザ抗体産生に役立つ」として、フジテレビの朝のワイドショーである「土曜めざましテレビ」で、それを、紹介していた。
確かに、以下のような、実験的事項は存在する
Oral clarithromycin enhances airway immunoglobulin A (IgA) immunity through induction of IgA class switching recombination and B-cell-activating factor of the tumor necrosis factor family molecule on mucosal dendritic cells in mice infected with influenza A virus.
Takahashi E, et. al. J Virol. 2012 Oct;86(20):10924-34.
Clarithromycin inhibits type a seasonal influenza virus infection in human airway epithelial cells.
Mutsuo Yamaya, et. al. Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics
だが、これらは、臨床上の意義・有害性を担保する研究ではない。
基礎医学的事項だけで、実際の臨床上の効果を宣伝するって行為
時に、テレビで見受けるが、R1の時もそう思ったが、医療関係者全般の評価を下げる行為だと私は思う。
「R1」は二重盲検されてないもともとエビデンスレベルの低い研究で、共役補正などレフリーのいる雑誌に掲載されてるわけでもないのに、メディア露出先行で、ステマ逃げ切りをねらったという意味で悪質だった。
今回のは、「基礎研究」の成果を、「臨床研究」とミスリードする別の意味で悪質な宣伝行為と思う。
インフルエンザ流行期には、その情報ニーズが勃発的に高まる。そのときに、このような宣伝行為が出現するのは必然性があるのかもしれない・・・
クラリスロマイシンなどの抗菌剤は世界的にも乱用とその耐性が問題となっている。基礎研究者はその危機感がたりないから無責任な発言をするのかもしれない。
Flu Epidemic: Fact or Fiction?
By Chris Kaiser, Cardiology Editor, MedPage Today
Published: January 19, 2013
“これを機に、自己主張や宣伝を行う”などという行為は厳に慎むべき。
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