この場合の、ライフスタイル介入は、最初4ヶ月、2週毎の、食事内容修正(食事毎500kcal減量・カロリーベース30%未満の脂質)・身体活動性(週160分中等度運動、個別的運動介入)カウンセリング
内臓肥満男性における1年間ライフスタイル介入(食事・運動)は、血中遊離脂肪酸/インスリン・ホメオスタシス改善をもたらし、耐糖能改善効果とは独立して働くようだ。
内臓脂肪20%減少、心血管フィットネス26%改善。さらに、肥満の変化と無縁に、耐糖能改善。
経口ブドウ糖負荷試験および経口脂質負荷試験によるインスリン血中濃度は有意に増加するも、空腹時FFA及びブドウ糖負荷後のFFA濃度は有意に低下。血中インスリン濃度低下でも血中FFA濃度調整可能となった状況であり、経口脂質負荷試験後のFFA増加は6時間までsuperinposeされた者であるが、0.07 mmol/Lと軽度軽減。だが、1年後血中インスリンは極度に低下する。 FFAホメオスタシスの改善は特に糖尿病発症において重要で、特に内臓肥満において重要。
"Improved plasma FFA/insulin homeostasis is independently associated with improved glucose tolerance after a one-year lifestyle intervention in viscerally obese men"
Borel A, et al
Diabetes Care 2013; DOI: 10.2337/dc12-2353.
【目的】
遊離脂肪酸(FFA)増加は、内臓肥満、インスリン抵抗性、2型糖尿病発症と重大な関連性がある。ライフススタイル介入のFFA代謝への影響はまだ十分わかってない。このopen-label研究で、1年刊の健康食/運動介入プログラムの、血中FFAホメオスタシスへの影響について、健康内臓肥満男性(脂質異常を伴い、ウェスト径 90cm以上、TG 1.69 mmol/L; and/or HDL< 1.03 mmol/L)で検討。
【研究デザイン・メソッド】
体重、体組成、脂肪分布をdual-energy X-ray absorptiometry / CTでケ脳
脂質経口負荷60 g fat/m2BSA)、75gブドウ糖負荷を介入前後で行う
【結果】
ライフスタイル介入1年後、内臓脂肪は -26%( 95% CI -29〜-23) 心肺フィットネスは + 20% ( 95% CI +16〜+24)改善
1年後、血糖負荷後のFFA抑制改善
インスリン濃度は劇的に減少
経口脂質負荷後のFFAの遅延増加分は血中インスリン減少とともに減弱し、インスリン感受性指数(経口脂質負荷後の血中FFA管理に必要なインスリン必要濃度)を計算し、ライフスタイル介入後、そのインスリン感受性指数は改善し、経口血糖負荷試験後の改善が見られた。ただ、これは、内臓・総脂肪量と独立した影響であった。
【結論】内臓肥満男性において、1年間の健康食・運動介入にて、経口血糖・脂質負荷試験での遊離脂肪酸抑制改善。これはおそらく、インスリンの反応性改善のため。食後の血中FFA濃度のインスリン介入調整が内臓肥満とブドウ糖ホメオスタシス異常に関連している可能性がある。
遊離脂肪酸(FFA)は、いくつものGprotein-coupled receptor:G蛋白結合受容体(GPCR)のリガンドとしての働きをする。核内受容体であるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPARs)は 脂肪酸結合蛋白(FABPs)は遊離脂肪酸のセンサーとしての働きを有する。GPCRのうち、GPR41(FFAR3)及びGPR43(FFAR2)は腸 内細菌による食物線維分解による単鎖脂肪酸による活性化がなされ、GPR40(FFAR1)及びGPR120 は食物中脂質からの中鎖・長鎖脂肪酸による活性化され、GPR84は中鎖でのみ活性化される(http://yakushi.pharm.or.jp /FULL_TEXT/131_12/pdf/1683.pdf)。
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