2013年7月18日木曜日

アルツハイマー病誤診により、医療コスト爆上げ

 日本の現状は、認知症見逃しを恐れるあまり(あるいは特定の製薬会社による過度の薬剤宣伝により)、開業医・一般医レベルでの診断を許容しすぎてると思う。認知症診断に関してはセンター化し、専門医診断をより勧める必要があると思う。

 以下のこと、考えてみれば、その通りだろう。

認知症に関わる社会的コストなどを考えれば、早期に介入してなるべく、社会的コストを減らそう・・・とばかりやると、結果的には、偽陽性による医療コスト引き上げとなる。個人レベルでも認知症というラベリングを受けたための有害的影響が・・・


Kirson N, et al "Excess costs associated with misdiagnosis of Alzheimer's disease among US Medicare beneficiaries with vascular dementia or Parkinson's disease" AAIC 2013; Abstract DT-02-04.

http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/AAIC/40540




βアミロイドトレーサーによるPET画像のようなより正確なアルツハイマー診断技術により、誤診回避が進んだため、血管性、パーキンソン病関連認知症は、誤診されている可能性があきらかになってきた。結果、莫大なケアコストがかかっていることが判明したという話。

血管性認知症・パーキンソン病診断のメディケア支払い5%ランダム選択データ
1-3年前からのアルツハイマー病診断例も研究

支払いとして、血管性認知症 2088、 パーキンソン病 2058で誤診と判断。


アルツハイマー病と診断された年にメディケア支払い急増し、その後、血管性認知症、パーキンソン病と診断されていた。
支払い要求増加その後診断変化のなかった場合と比較すると、

血管性認知症では、1年次 $11,967、 2年次 $14,101、 3年次 $12,936
パーキンソン病では、1年次 $9,526、 2年次 $12,011、 3年次 $14,241



3年後診断変化した患者で、後に血管性認知症診断だった場合 -- $7,382、 パーキンソン病診断に変わった場合  $11,073の支払い要求増加となっている。

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