2013年8月15日木曜日

皮膚軟部組織感染(SSTI)・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染:感受性株への変化 多く存在

MRSA・SSTI感染の3割近くは、メチシリン感受性に変貌する可能性がある


Reversion of Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus Skin Infections to Methicillin-Susceptible Isolates 
Anisha B. Patel,  et. al.
JAMA Dermatol. 2013;():-. doi:10.1001/jamadermatol.2013.4909.
外来MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染増加は、MRSAエンピリカル抗生剤使用増加傾向をもたらす。経口抗生剤限定的使用と抗生剤抵抗性に関する状況は今のところ議論状況である。

MRSA皮膚・軟部組織感染(SSTIs: skin and soft-tissue infection)からMSSA(メチシリン感受性黄色ブドウ球菌)への移行率を検討

2000年1月1日から2010年12月31日までの後顧的医療記録レビュー

被験者:MRSA陽性SSTIと、その後1ヶ月以降に培養陽性黄色ブドウ球菌SSTI例

主要アウトカム:SSTIのMRSA感染続くか、MSSAにrevertするか?

結果:215名の患者のうち、最低1回でもMSSA reversionしたのは64(29.8%)で、以降検査でMSSA reversionは55(25.6%)
reversion尤度増加減少要素を評価し、侵襲性デバイスの存在は有意に統計学的リスクで、MRSA陽性継続(相対リスク; 95% CI, 1.02-1.41; p=0.03)

結論:MRSA−SSTI患者はMSSA-SSTIへrevertする可能性がある。
MRSAリスク要素の今後の検討・後続感染への影響に関する今後の検討で、エンピリカル治療のガイダンス変更も出てくるだろう。
MRSA陽性患者の新規感染の再培養検査は、必要なマネージメント戦略であり、黄色ブドウ球菌の耐性変化を認識することができる。

一度、MRSA出現すると、二度と感受性株へもどらないと考える医療人がおおい。ひどいのになると、「MRSA」感染の有無を老人施設入所基準にしているアホなところもまだ存在する。
老人施設入所診断書でわかる 地方自治役人のアホさ 2013/01/07
 老人施設入所時感染症検査強要する施設の存在2011年 02月 04日

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