2013年11月20日水曜日

"CAlculator-gate": 心血管疾患予測式 リスクかさ上げ問題

AHA/ACCの心血管疾患ガイドラインの"CAlculator-gate"問題

2013年ACC/AHA関連ガイドライン:動脈硬化疾患・コレステロール治療、心血管疾患リスク・ライフスタイル、肥満・体重過多 2013/11/13

問題は、この中のリスク計算式で、スタチンを一次予防としたことが発火材料となった。

心筋梗塞・卒中のリスクを75%から150%ほどかさ上げしていると、Brigham and Women's Hospital(ボストン)のPaul RidkerとNancy Cookらは会合していた。NYTimes誌で、CNNレポーター Elizabeth Cohenにより要約されたmedia free-for-allの示唆記事について、featureしている。


NYTimes
新しいガイドライン導入停止をACC前会長が促した。

この論争のため、AHA年次総会はその議論を呈しとし、予測式が十分でなかったが、全身ではあったと述べ、計算式に闇雲に従うのではなく、治療オプション議論上の役割として、医師・患者の選択肢材料だとした。

機能不全は何処にあったか?

1年前に、the Lancetのコメンタリーで指摘され、NIH/NHLB施設においてガイドラインが独自に開発され、独立的にレビューしたPaul RidkerとNancy Cookはどちらも振り返り、計算式が機能していないと報告している。ニュース解禁後両者はその事実を知り、問題点があることを知った。

この2名とACCメンバーは、土曜夜、密室議論し、この問題を指摘、いかに対応するか日曜日議論した。

ガイドライン開発に関係してない、Dr Blaha(Johns Hopkins大学、心臓疾患予防Ciccaroneセンター研究指導者)は、予測式は、10年より長い期間集積データを用い、結果的に喫煙期間長く、卒中多く、心発作が若い時期の多いもの由来であることを指摘。長期間データを用いた結果、数十年でその状況は変化し、大きなギャップを生じた。人々は近年、高齢となって初めて心発作や卒中を生じるようになった。



MESA と REGARDSと呼ばれる新しい推定式で、評価コホート2つで過剰推定として記載されたものであった。リスク閾値を7.5%としたこの指標は正確でないため、3300万名の中年アメリカ人の40%から50%がスタチン治療の対象となる状況をもたらす。再考されるべきで、この推定式前の外部評価が広くなされるべき。
ATPIIIリスク推定式と比較しパフォーマンスは同等であったと、このリスク推定寄稿ガイドラインのDavid Goff Jr(コロラド大学公衆衛生)は述べている、また、Donald Lloyd-Jones(ノースウェスタン大学・予防医学部門)は、リスク全般に過剰推定があり、特に高リスク群でこの影響が大きいとしている。コホート最大リスク群が同定されるようにするため、より低い予測イベント率でも結果的にスタチン開始となったと説明。彼らの検証は全般的な米国住民に代表されるようなコホートではなく、過剰推定につながった



なんだかんだ言っても、アメリカの医学界は健全だなぁ・・・
日本の糖尿病・肥満・動脈硬化などの学会に渦巻く根拠不明ないろんな事柄を見聞きするにつけ・・・

日本なら、学会のおえらいさんが、下々のものに高圧的に、言い放っておしまい・・・となりそうだが・・・

e.g.)
日本のメタボリックシンドロームの腹囲基準のベースとなったコホートは、訳の分からないもので、突如現れたCTによる腹囲測定された一群であった。批判に次ぐ批判であったが、いまも強弁が続いている日本の現状・・・ 風通しの悪く、一部おえらいさんたちだけに都合の良いよう進む日本の医学の世界。

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