2013年12月9日月曜日

システマティック・レビュー:健康食のコスト

食事とコストだが、国別や国内でも地域或いは環境で、事情が違うので、一般化は困難だろう。検討されたモデルでの報告で参考的お話。だが、肉がコスト部分に大きく関わることは参考になる。

肉に関しては、特に、その健康への影響とコストに、注意をはらい、レッドミートを避けて、できるだけ、よりヘルシーなものへ・・・ということが大きな比重を占める助言となるだろう


健康食は、不健康な食事にくらべ、コストがかかるか? ・・・ システマティック・レビューとメタ・アナリシス

Do healthier foods and diet patterns cost more than less healthy options? A systematic review and meta-analysis
Mayuree Rao, et. al.
BMJ Open 2013;3:e004277 doi:10.1136/bmjopen-2013-004277 

10ヶ国27研究が登録クライテリアに合致。

食事群のうち、肉/蛋白が最も値段差あり
より健康なオプションは、より不健康オプションに比べ、
・サービングあたり、$0.29/サービング(95% CI, $ 0.19  to  $ 0.40)
・200kcal あたり、$ 0.47 (95% CI, $ 0.42 to $ 0.53)
と、高い

健康食vs不健康食のサービングあたりの値段差は、穀物、乳類、スナック/スウィート、脂肪/オイルではより少ない ($0.03 ,  −$0.004 ,   $0.12 . $0.02; p < 0.05 each)

ソーダ/ジュースでは有意差無し ($0.11, p=0.64)

食品ベース食事4分位両端比較で健康食は、1日あたり $1.48  ($1.01 to $1.95) 、2000kcalあたり$1.54/2000 kcal ($1.15 to $1.94) コスト高になる。

栄養素ベースパターン比較で、一日あたりの価格は、両端比較では有意差認めない (top vs bottom quantile: $0.04; p=0.916)
しかし、2000kcalあたりの値段は $1.56 ($0.61 to $2.51) を超す高コスト

健康度合い差強度補正でも、同様の結果であった。



結局は、健康食といっても、そのコストと質の程度差により判断となる


大金持ちで、金に糸目をつけないなら、コスト効果なくても、より健康食をめざすことができる。一般には、そうではなく、やはりバランスの問題となろう。最大4分位程度を比較規範とするなら、1日1米ドルあたりのコストでより健康な食事ができることになる。


米国研究者の脳内リスキー肉とは、”Unprocessed red meat (steak, hamburger, pork, etc.) ”で、13%ほど死亡リスク増加させ、“Processed red meat (hot dogs, sausage, bacon, and the like) "は、20%ほどそのリスクを増加させる(Arch Intern Med. 2012;172(7):555-563)。


一度、レッドミート、ホワイトミートはまとめておきたかった
レッド・ミートとは、調理前赤身の外見のもので、牛肉、子牛の肉(veal)、ラム、マトン、鹿肉(venison)、ポーク、やぎ、うさぎ、バッファロー肉(バイソンの肉)で、全てほ乳類由来で、米国農業部門では、家畜全般をレッドミートと呼ぶ。 
ホワイト・ミートは、淡い色の肉で、魚、シーフード、特に、家禽類をこう呼ぶ。しかし、レッドミートと比較して、脂肪成分が少ないというところから来ている。鳥(鶏、ターキー、あひる、pheasant(キジ)など)、魚、eptiles (ワニ肉)、amphibians (カエルの足)、crustaceans (ロブスター, エビ, クラブ) や、 bivalves (オイスター, clam:はまぐり, mussel:ムール貝など) 

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