2013年12月25日水曜日

性的虐待関連PTSD:カウンセラーによる持続エクスポージャー療法

持続エクスポージャー療法(Prolonged Exposure Therapy: PE)

参考:http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/griffin/method/trauma007.html
ナラティブ・セラピーでは、『反復性・侵入性・強迫性を持つトラウマ』を言語化して物語的に受容していくことで、無意味で理不尽だったトラウマ記憶に『主観的な意味』を与えていきます。・・・・強烈な恐怖を伴う不合理なトラウマに『合理的な感情の原因』を見つけることで、断片化された異物としてのトラウマが自己の人生の一部として統合されるのです。非日常的で圧倒的な支配力を持ったトラウマを、自分の過去の歴史の一部として受容することで、支配力の弱い日常的な過去へと再解釈していきます。 


 Prolonged Exposure vs Supportive Counseling for Sexual Abuse–Related PTSD in Adolescent GirlsA Randomized Clinical Trial
Edna B. Foa,  et. al.
JAMA. 2013;310(24):2650-2657. doi:10.1001/jama.2013.282829.


性的虐待関連PTSD:カウンセラーによる持続エクスポージャー療法 vs 支持的カウンセリング
単盲験・ランダム化臨床トライアル・交換ブロックデザイン
61名の性的虐待を、14回の60分から90分のセッションの持続エクスポージャー療法(n=31) vs支持的カウンセリング(n=30)
プライマリアウトカムはPTSD症状重症度:Child PTSD Symptom Scale–Interview (range, 0-51; higher scores indicate greater severity)

結果、持続エクスポージャー療法被験者は、PTSD重症度改善(群間差改善度, 7.5; 95% CI, 2.5-12.5; P < .001) 、全てのセカンダリアウトカムであるPTSD診断解消( 差, 29.3%, 95% CI, 20.2%-41.2%; P = .01、自己報告PTSD重症度(差, 6.2; 95% CI, 1.2-11.2; P = .02)うつ(差, 4.9; 95% CI, 1.6-8.2; P = .008)、全般的機能(差, 10.1; 95% CI, 3.4-16.8; P = .008))の改善あり

治療効果は、12ヶ月フォロアップで、インタビュー者評価PTSD、PTSD診断解消、項目維持、自己報告PTD、うつ、全般機能でその差を維持 (difference, 6.0; 95% CI, 1.6-10.4; P = .02 , 31.1; 95% CI, 14.7-34.8; P = .01 , 9.3; 95% CI, 1.2-16.5; P = .02  7.2; 95% CI, 1.4-13.0; P = .02 , 11.2; 95% CI, 4.5-17.9; P = .01)


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