2014年1月22日水曜日

EBM:口承 ・・・ 語り継ぐべき歴史

(McMasters大学の若きレジデンシー・コーディネーター 1990年4月の"Scientific Medicine"というフレーズからEvidence-based Medicine(EBM)というフレーズへ、この言葉はレジデンシープログラムのカリキュラムの核となったもので、Gordon Guyattらにより採用され、1992年JAMA誌・「The Rational Clinical Examination series」記事が掲載されている。その後、ご存じEBMの父とされる、David Sackettが1955年の「肝炎に対するベッド安静と食事に関するランダム化区分トライアル」報告を例として、患者にこれをどう適応するか解説。これが医者・医学生誰でも読んでるであろう‘clinical epidemiology'書籍
 Archie Cochraneは、臨床家・疫学者で、Welsh National School of Medicineの教授、1988年79歳で死亡、1972年、Effectiveness and Efficiency: Random Reflections on Health Servicesというセミナー本を出版。
 Bryan Haynes(McMaster大学臨床疫学・生物統計教授)は"Expert-based Medicine"と呼びそのピットフォール認識啓発、1969年、医学校でのEBMの旅が始まった(Evidence-Based Medicine: An Oral History Video)。1960年代、Cochrane collaborationの共同出資者、Iain Chalmersは、後顧的研究主体の当時の研究結果に臨床上役立つツールや知見を見いだせず、怒りを覚えていたと。その後、UK National Perinatal Epidemiology Unitの設立につながった。

Editorial | January 22/29, 2014
Evidence-Based Medicine—An Oral History
Richard Smith, MBChB, CBE, FMedSci, FRCPE, FRCGP1; Drummond Rennie, MD, FRCP2
JAMA. 2014;311(4):365-367. doi:10.1001/jama.2013.286182. 



EBMの進歩(JAMA) 2008年 10月 15日



一方、「EBMに基づく・・・ガイドライン」などと、アホとしか思えない言葉が流布する日本。EBMとは、ガイドラインのための存在ではない。学会や講演会など聴講してると、講演者のEBMの意味はき違えが気になる。ただ、最近では、「EBM」という言葉流行から消えてるのか次第に耳にすることが少なくなってきた。日本には結局、EBMは定着しなかったのだろう。科学性を無視し、権威者の意見に左右されることが多すぎる日本の医療、その矛盾は各方面で、とくにワクチン行政や薬剤行政などでめだつ。



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