2014年1月7日火曜日

遅すぎるHPVワクチンは意味が無い:18歳以上・細胞診異常有する場合、意味が無いかもしれない

子宮頸がんワクチンなどという表現自体がおかしいわけで、「ヒトパピローマウィルスに対するワクチン:HPVワクチン」と正しく表現すべき。でなければ、前がん状態である子宮頚部異形成への効果などを無視してしまうことになる。医師資格をもつ大臣を含め、衆参議員がフェミニズムのうち表層的部分を突出させ、「子宮頸がんワクチン」をごり押しした結果が、いまの日本のHPVワクチンの現状であろう。


カナダからの報告では、18歳未満もしくは子宮頸部に病変みとめる場合では、前がん病変発症予防効果認めない報告がなされた。






18歳までにあるいはすでに子宮頸部異形成を有しながらHPVワクチン接種をした女性は、ワクチン非接種女性では、子宮頸部異形成発生率は同等。

一方、子宮頸部病変を有さない18歳以上の女性では、高度扁平上皮内病変:HSIL(high-grade squamous intraepithelial lesion(s))リスクを、HPVワクチン接種群では、非ワクチン接種群に比べ23%減少する。

子宮頸部病変を有する女性では、4価ワクチンでは、HSIL予防効果認めない。


Effectiveness of the Quadrivalent Human Papillomavirus Vaccine Against Cervical Dysplasia in Manitoba, Canada
alaheddin M. Mahmud, et. al.
JCO published online on January 6, 2014; DOI:10.1200/JCO.2013.52.4645.


【目的】 子宮頸部異形成への4価HPVワクチン(QHPV)の有効性は住民ベース個別レベルデータとしては推定さえされてない。QHPVワクチンの子宮頸部異形成への有効性(VE)をマニトバ・ルーチン集積データを用いて検討 

【方法】 15歳以上、QHPVワクチン接種女性(マニトバ、between September 2006 and April 2010 privately (n = 3,541) を、3非ワクチン接種群(n = 9,594)と年齢マッチ化比較。Cox回帰モデルにて、3つのアウトカムハザード比を推定: atypical squamous cells of undetermined significance (ASCUS)、low-grade squamous intraepithelial lesions (LSILs)、 high-grade SILs (HSILs)

【結果】 15〜17歳までで、補正VE推定値は、それぞれに対し、ASCUS 35% (95% CI, −19% to 65%)、 LSILs 21% (−10% to 43%)、HSILs −1% (−44% to 29%)


登録後Papスメアを最低1回行った群において、それぞれの補正VE推定値はより高値 になる (46% [0% 〜 71%]、 35% [10% 〜 54%]、 23% [−8% 〜 45%])


QHPVワクチンは、18歳以上・細胞診異常病歴無し群では、HSILリスクを 23% (−17% to 48%) 減少。しかし、病歴を有する一群では予防効果認めず (−8% [−59% to 27%]。


【結論】 18歳以上か、すでに細胞診異常を有する女性では、予防効果は認めないかもしれない。ワクチン接種されても、性的活動性ある場合には、スクリーニングプログラムの必要性を過小評価してはならない。HPV暴露前にワクチン接種することが必要。

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note