配偶者の入院により死亡率増加2006年 02月 16日
肉親死後悲嘆の“段階説(stage theory)”2007年 02月 21日
愛する人との別れ:”複雑性悲嘆”治療 2013/07/24
事故・病死を経験した家族・配偶者にはその急性期特段の配慮が必要だろう。できればシステマティックにと思うのだが、その致死性イベント頻度が明らかでなければ、どの程度の介入深度・頻度で効果的となるかも不明。心筋梗塞・卒中などの心血管疾患絶対的イベント頻度は0.2%以下となる。
論文の結論は、配偶者死別から数週間から数ヶ月は重大心血管イベントリスク増加 するというものだが、絶対的頻度としてはかなり少ないといえる。
英国プライマリケア・データベースのマッチ化コホート (401のGP、2005年2月から2012年9月)、60-89歳の30,447名の配偶者喪失後開始(年齢、性別、GPマッチ化対照群 83,588比較)
Increased Risk of Acute Cardiovascular Events After Partner BereavementA Matched Cohort Study
Iain M. Carey, et. al.
JAMA Intern Med. Published online February 24, 2014. doi:10.1001/jamainternmed.2013.14558
プライマリアウトカムは、遺族配偶者の配偶者喪失30日内致死性・非致死性心筋梗塞(MIR)、卒中
セカンダリアウトカムは、遺族配偶者・非致死性ACS/肺塞栓
全アウトカムは事前設定配偶者喪失後30,90、365日
配偶者死後30日内で、遺族配偶者群 MI/卒中 50 (0.16%) vs 対照 67(0.08%)
(IRR:Incidence rate ratios (IRRs) , 2.20 [95% CI, 1.52-3.15]).
遺族配偶者男女とも、30日後リスクは減少。
個別アウトカムに対し、それぞれ増加リスクは、MI (IRR, 2.14 [95% CI, 1.20-3.81])、卒中 (2.40 [1.22-4.71])
稀事象相関も死別後存在し、90日目非MI・ACS (IRR, 2.20 [95% CI, 1.12-4.29]) 、肺塞栓 (2.37 [1.18-4.75])
IRR(Incident rate ratio)
Closed studyでは、incidence rateと、cumulative incidenceを測定できますが、前者は各々観察期間が分かっていなくてはなりませんし、後者は追跡不能者が少なく、competing riskがなく、観察期間中のexposure riskが同じで有り、対処が皆同じ期間観察sれなくてはなりません。 cumuulative incidenceを使うと発生頻度が多い場合、食中毒や急性感染症流行期などに向きます。・・・・
Closed cohort studyにおいて経過観察が長期化すれば途中死亡や経過追跡不能が増え、観察が困難になってきます。そのような場合person-timeに基くrateを考慮しなくてはなりません。
Incidence rate difference = X1 / T1 – X0 / T0
Incidence rate ratio = ( X1 / T1) / ( X0 / T0)
ここで、Tは、person-timeであらわされます。
http://dr-urashima.jp/pdf/eki-8.pdf
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