2014年2月26日水曜日

生ワクチンMMR接種は、不活化ワクチンに比べ、全原因感染症入院減少に寄与する

低所得国での生麻疹ワクチンによる他疾患原因死亡率減少効果が示されているが、高所得国ではワクチンの非特異的死亡率減少効果は示されてなかった。


デンマークに於けるMMR生ワクチンによる感染症入院率への効果、主要アウトカムとしては、全感染症入院のDTaP-IPV-Hibと比較した、MMR接種者のIRR(Incidence rate ratio)
on time MMR接種あたりのリスク、リスク差、ワクチン必要数


不活化ワクチン DTaP-IPV-Hibに比べ、生ワクチン MMR接種は、入院率減少に寄与する。


Live Vaccine Against Measles, Mumps, and Rubella and the Risk of Hospital Admissions for Nontargeted Infections
Signe Sørup, et. al.
JAMA. 2014;311(8):826-835. doi:10.1001/jama.2014.470.


509,427人年あたりの全感染症入院56,889件、 49,9587名の小児 (発生率, 100人年あたり 11.2 )


推奨スケジュール遵守、DTaP-IPV-Hib3回め投与後MMR接種456,043名の子供に対し、MMR 100人年あたり 8.9 、DTaP-IPV-Hib3回投与 12.4で、全感染症あたり補正IRR 0.86 (95% Ci, 0.84 - 0.88)


シークエンス外ワクチン19,219名存在。補正IRRは、 0.87 (95% CI, 0.80 - 0.95)
DTAP-IPV-HIB2回投与(100人年 15.1)後、MMR接種(100人年 9.9)


MMR後に3回目のDTaP-IPV-Hib3回ワクチン接種後 (100人年 12.8 )の1981名では、IRRは感染入院多い (感染入院 IRR  adjusted IRR, 1.62 [95% CI, 1.28 - 2.05])


16ヶ月から24ヶ月の感染症入院リスクは、MMR後 4.6% (95% CI, 4.5%-4.7%) 、MMR非接種後 5.1% (95% CI, 5.0%-5.2%)



リスク差は、0.5%(95% CI, 0.4 - 0.6)、1入院防止のためのMMRワクチン必要数 201 (95% CI, 159-272)



日本がワクチン後進国になったのは、かつての3大新聞社・主要全国ネットテレビ局までも反ワクチン運動に荷担し、情緒的報道を行い、世論をミスリードしたことが主因と私は思う。ワクチンの功罪の「功」の部分を矮小化し、国民の健康を阻害している日本のマスコミ。Hibワクチンや小児肺炎球菌ワクチンの効果がそろそろまとまってきているようで、某政党あたりが自分たちのおかげと主張しているのも腹立たしい。HPVワクチンを子宮頸がんワクチンと称し、偽の装飾を行い、コンジローマなどのアウトカムを無視する非科学性に荷担してるくせに・・・



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