2014年2月7日金曜日

PANTHEONトライアル:N−アセチルシステインのCOPD急性増悪抑制効果 ・・・抗酸化作用至上主義疑念も浮上

インチキ臨床治験及びインチキ解釈・・・相次ぐ日本に比べ、中国産トライアルの質・量とも確実に向上中。

PEACE Study : ムコダインの臨床治験:COPD2006年 11月 21日

先発薬品宣伝にかき消された治験、触れられることが少ない、上記治験も中国。・・・ 製薬会社からの情報だけの医者ではこういう情報を獲得できない。


と、前置き長く・・・


中等度・重症COPD(FEV1/FVC < 0.7 , FEV1 pred%  30-70%)の40-80歳
前向きランダム化二重盲験プラシーボ対照化平行群研究
吸入ステロイド使用有無層別化し、N-アセチルシステイン1日2回とマッチ化プラシーボ1年間

プライマリエンドポイントは、年次急性悪化発生率

Chinese Clinical Trials Registry, ChiCTR-TRC-09000460.

中等症から重症COPD中国人患者では、N-アセチルシステイン600mg×2回/日にて、中等度以上の急性増悪予防効果を認める

Twice daily N-acetylcysteine 600 mg for exacerbations of chronic obstructive pulmonary disease (PANTHEON): a randomised, double-blind placebo-controlled trial
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 30 January 2014doi:10.1016/S2213-2600(13)70286-8

2009年6月25日から2010年12月29日、1297名をふるい分けし、登録1006名
(NAC 504 vs プラシーボ 502)


1年時点
  • NAC少なくとも1回処方され、評価受診1回された群では、急性増悪 497回、482(急性増悪 1.16 回/人年)
  • プラシーボ群では、急性増悪 641回、482名(急性増悪 1.49 回/人年)
リスク比 0.78, 95% CI, 0.67 - 0.90;  p = 0.0011)





NAC耐用性充分で、重度COPD急性増悪が副事象としてあげられるが、介入群 6% vs プラシーボ 7%であった。

この治験結果は別の意味も持つようだ、すなわち、NACは抗酸化作用ないか、少ないため、mucolytic作用が前面の効果となるからだ。

N-acetylcysteine in COPD may be beneficial, but for whom?
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 30 January 2014doi:10.1016/S2213-2600(13)70294-7 


※ちなみに、N-アセチルシステイン液は、アセトアミノフェン中毒以外の保険適用はありません。

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