2014年7月11日金曜日

COPD急性増悪:早期リハビリテーションは意味が無い、むしろ1年後の死亡率増加

ちょっとショッキング・・・リハビリテーションは早期介入の方が良いに決まってると思ってた。

理由は分からないが、一つには、医療行動への変容、例えば、医療機関受診の遅れにつながったのではないかと書かれている。


An early rehabilitation intervention to enhance recovery during hospital admission for an exacerbation of chronic respiratory disease: randomised controlled trial

BMJ 2014; 349 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g4315 (Published 08 July 2014)
Cite this as: BMJ 2014;349:g4315


【目的】 慢性呼吸器疾患急性増悪急性期入院中の早期リハビリテーション介入が12ヶ月にわたって最入院率減少させ、板にパフォーマンスや健康状態のエピソードに対する負の影響を緩和するか?
【デザイン】 Prospective, randomised controlled trial.
【セッティング】教育病院の急性心臓呼吸器ユニット・教育地域病院の急性医療ユニット(英国)
【被験者】 45-93歳、慢性呼吸不全急性増悪入院48時間以内、389 名の患者をランダム化;早期リハビリテーション介入 (n=196) or 通常ケア(n=193)
【主要アウトカム測定】 主要アウトカムは12ヶ月時点での再入院。
セカンダリアウトカムは、入院日数、死亡率、身体パフォーマンス、健康状態。
プライマリ解析をITT、事前選別per protocol解析とした。

【介入】 早期リハビリテーション:入院48時間以内開始、6週間介入
介入は、規定、漸増エアロビック、レジスタンス、神経筋電気刺激(EMS)トレーニング
患者は自己マネージメント、教育パッケージも受ける。

【結果】 389名中、320(82%)がCOPD、233(60%)は1年内に再入院(介入群 62%、 対照群 58%) 群間統計学的差は見られなかった (hazard ratio 1.1, 95% 信頼区間 0.86 to 1.43, P=0.4)
介入群では、1年時点での、死亡率の増加 (odds ratio 1.74,  95% 信頼区間  1.05 to 2.88, P=0.03)
身体パフォーマンス・健康状態の有意な改善は両群で見られ多が、1年後群間差の有意差認めず。

【結論】 慢性呼吸器疾患入院中の早期リハビリテーション介入は、12ヶ月までの、その後の再入院リスクを減少せず、身体機能の改善促進的には働かない。
介入群では12ヶ月時点での死亡率が高い。この結果は現行の標準理学療法を超えて、より先進的運動リハビリテーションを急性期医療の早期に勧めるべきではないことが示唆される。

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