2014年10月4日土曜日

糖尿病遺伝子リスク高い場合、運動による糖尿病発症抑制効果は限定的

私もそうだが、糖尿病家族歴のある場合、その恐れから日常生活に注意し、運動や炭水化物回避行動を行っている。一見、やる気をそぐような報告ではあるが、遺伝子的リスク・スコア中間的な場合身体活動量による糖尿病発症リスク減少効果はあるようだ。



SNPs存在をその遺伝子リスクの定義とした場合、運動で糖尿病発症抑制効果はあるもののその効果は少ない。一方、遺伝子リスクが少ない場合は身体活動量多い場合少ない場合に比べて発症率を半減する。



Association of physical activity with lower type 2 diabetes incidence is weaker among individuals at high genetic risk
Yann C. Klimentidis , et. al.
Diabetologia DOI 10.1007/s00125-014-3380-z
http://www.medpagetoday.com/upload/2014/9/30/Klimentidis%20et%20al%20-Association%20of%20physical%20activity%20with%20lower%20type%202%20diabetes.pdf


症例 821を、身体活動性と以下の要素の関連性で相互関係を研究
・ 65種のSNPsのいずれか
・ 65種のSNPsの遺伝子リスクスコア
・ インスリン抵抗性、分泌に関するSNPsの2つの遺伝子リスクスコア
・ 空腹時インスリン(FI)、空腹時血糖の遺伝子リスクスコア


身体活動性と2型糖尿病GRSとの有意な相互作用 ( P interaction =  0.016) があるが、遺伝子リスク高い場合は身体活動による予防効果はやや弱い。


インスリン抵抗性(IR)に関連する遺伝子リスク・スコア:GRS ( P interaction =  0.046)、空腹時インスリンに関するGRS ( P interaction =  0.042)にて、2型糖尿病全体では、インスリン分泌と反対に、IRの遺伝子感受性で、2型糖尿病全体のGRSが関与。

男性より女性でその相互関係強い ( P interaction =  女性 0.025 vs 男性 0.046)


身体活動性と強い相互作用を示すSNPは認めず








中間的遺伝子リスクスコア
 身体活動性が低い場合、1万人年あたり 180、一方身体活動性が高い場合 125

高度遺伝子リスクスコア
 身体活動性高低での差が無く、1万人年あたり 160から170

Klimentidisらは、遺伝子リスクと身体活動性の相互作用は女性において認められ、ハザード比で男性1.10(95% CI, 0.85 - 1.53)なのに対し、女性では 1.59 ( 95% CI, 1.17 - 2.15)であった。この研究では性差に関する説明的解析はなされてない。











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