スタチンのpleiotropic effect効果候補の一つ
Statin Therapy and Risk of Fracture
Results From the JUPITER Randomized Clinical TrialJessica M. Peña, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 01, 2014.
意義: 骨粗鬆症と心臓血管疾患は、発症上役割を果たす共通の生物学的経路を共有する。観察研究でスタチンは骨折リスク減少との示唆もあるが、この問題に着眼したランダム化トライアルは乏しい。
目的: スタチン治療は骨折リスク減少させるか、そして、二次解析では、炎症性バイオマーカーとして、ベースラインのhs-CRP濃度が骨折リスクと関連するか?
デザイン・セッティング・被験者: JUPITER (Justification for the Use of Statins in Prevention: an Intervention Trial Evaluating Rosuvastatin) トライアル、国際的ランダム化二重盲験、プラシーボ対照化研究
17,802名の50歳以上の男性、60歳以上の女性、hr-CRP 2mg/以上
2003年から2006年まで篩い分け、5年間前向きにフォローアップ(フォローアップ中央値 1.9年間)
介入: Rosuvastatin calcium, 20 mg daily, or placebo.
主要アウトカム・測定項目: 骨折発症をJUPITERの事前設定二次エンドポイントとしている。 骨折はレントゲン・CT・骨Scan、他検査法で確認、
Cox proportional hazards modelにて、ランダム化治療割り付けによる骨折リスクに関わるハザード比(HRs)、95%信頼区間を求め、hsCRP3分位増加毎評価、寄与共訳要素補正を行う。
結果:研究期間中、骨折発生の記録・確認事例 431例
ロスバスタチン割り付け群 221 100人年あたり1.20
プラシーボ割り付け群 210 100人年あたり1.14
補正ハザード比 1.06 [95% CI, 0.88 - 1.28]
P = .53
ベースライン hs-CRPは骨折リスク増加と相関せず 3分位比較 1.06 [95% CI, 0.94-1.20]; P for trend, .34)
結論:hs-CRPレベル髙値という心臓血管臨床治験参加者では、スタチン治療は骨折リスク減少しない。hs-CRP高値は骨折頻度リスク増加とは関連しない。
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