若年者の自殺企図は、その親の自殺企図歴が大きく影響する
自殺予防の観点から、行政施策介入上、重要な観点かも
Familial pathways to early-onset suicide
attempt: a 5.6-year prospective study
JAMA Psych 2015; DOI: 10.1001/jamapsychiatry.2014.2141.
親の自殺企図経歴は、その子供の自殺企図のリスクは5倍に跳ね上がる(オッズ比 4.79, 95% CI 1.75-13.07)
ベースライン気分障害補正後 OR 4.20, 95% CI 1.37-12.86
ベースライン自殺企図補正後 OR 5.69, 95% CI 1.94-16.74
自殺企図前気分障害補正後 OR 11.32, 95% CI 2.29-56.00
2つの精神医療センター受診気分障害患者334名の子供701名の検討(親の参照期間1997年7月15日から2005年9月5、子供の参照期間 2012年6月21日まで、5.6(3.8)年間)
Survival analysis にて、自殺企図リスクは自殺企図前歴を有する親を持つ子供の場合高率 (ハザード比 4.13, 95% CI 1.45-11.77, P=0.008)で、平均発症年齢20.1歳
子供の自殺企図リスクも同様
・ 単極うつprobandの子供 (OR 4.02, 95% CI 1.39-11.65, P=0.01)
・ 双極うつprobandの子供 (OR 4.71, 95% CI 0.24-93.06, P=0.31)
しかし、女性probandの子供がやや多い (OR 5.10, 95% CI 1.51-17.19, P=0.008) (vs 男性probandの子供: OR 2.50, 95% CI 0.30-21.19, P=0.40))
ロジスティック解析では、中間時点において、気分傷害、非自殺自己傷害病歴、自殺企図病歴はさまざまな程度で自殺企図と密接に関連。
近時点の親の気分障害を予測因子として、また、親の自殺企図を予測因子とした場合を含むpath analysisを行うと、親の自殺企図が、子供の自殺企図の直接の要素となっていることが分かった。
しかし、親のDSMクラスターB疾患を介したpathway、子供のimpulsive aggression・気分障害は、子供の自殺企図に対し、統計学的に有意ではなかった (P=0.08).
衝動的攻撃性: impulsive aggressionから気分障害への移行は、反復自殺行動の説明要素となり得るかもしれない。
親の気分障害・自殺企図歴を有する場合、早期評価と介入が必要となるかもしれない
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2015年1月8日木曜日
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