2015年3月26日木曜日

NHSコホート:  PM2.5の暴露は高度不安障害と関連、近日暴露ほど影響大

不安とは、突然の恐怖・苦悩と、過覚醒(hyperarousal)の回避・身体的知覚のような行為障害と関連し、最も多い精神的障害である。生涯において16%、昨年だけでも人口の11%罹患。不安関連で最も多い環境問題は大気汚染。そして、粒子状物質は酸化ストレス・全身への炎症を惹起し、慢性疾患病態悪化と関与する。そういったことが関与して、粒子状物質が不安と関連するのではないかと、有名な米国コホートの一つNHSで検討。




米国看護師観察コホート研究(NHS)の分析

 PM2.5の暴露は高度不安障害症状と関連し、遠隔の暴露より、直近の暴露との関連性があきらか。

The relation between past exposure to fine particulate air pollution and prevalent anxiety: observational cohort study
BMJ 2015; 350 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h1111 (Published 24 March 2015) Cite this as: BMJ 2015;350:h1111


検討女性 71271名、不安症状の評価した時 57歳から85歳、平均70歳、高度不安症状は15%


粒子状物質暴露を、不安症状評価に先行した1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年、15年 推定平均暴露 PM2.5) と PM2.5-10、評価前2年のもっとも近い主要道路から居住地距離を評価。


例えば、1ヶ月前の PM2.5の平均が10μg/m3増加に対するオッズ比は、1.12;95%信頼区間:95%CI 1.06 〜 1.19、 12ヶ月前の平均PM2.5 では、 1.15; 95%CI 1.06 〜 1.26といったような、多種平均化期間検討で、高度PM2.5と不安症状に関わる有
意なオッズ比増加認める。



 NHSでの高度不安症状における、PM2.5のオッズ比(95%信頼区間l)で、期間別評価

多重暴露Windowを含むモデルでは、暴露短期平均評価は、長期平均評価より関連性がさらに明らかになる


PM2.5-10では、相関性なし


主要道路への居住距離も不安症状と量依存的な関連性認めず


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