2015年4月23日木曜日

重症アルコール肝障害へのペントキシフィリン投与は生存予後改善せず、ステロイドは短期的効果のみ

重症アルコール肝障害へのペントキシフィリン or プレドニゾロントライアル


1103名対象とする、多施設二重盲検ランダム化2×2区分トライアル

ペントキシフィリンはアルコール性肝障害患者の予後を改善せず
プレドニゾロンは28日目の予後改善の可能性有るが、長期的には改善効果認めず

Prednisolone or Pentoxifylline for Alcoholic Hepatitis
Mark R. Thursz, et. al.
for the STOPAH Trial
N Engl J Med 2015; 372:1619-1628April 23, 2015




第28日死亡率
プラシーボ  17% (45 of 269 patients)

プレドニゾロンープラシーボ群  14% (38 of 266 patients) i
ペントキシフィリンープラシーボ群  19% (50 of 258 patients)
プレドニゾロンーペントキシフィリン群 13% (35 of 260 patients)



28日死亡率オッズ比
ペントキシフィリン  1.07 (95% confidence interval [CI], 0.77 to 1.49; P=0.69)
プレドニゾロン  0.72 (95% CI, 0.52 to 1.01; P=0.06)



90日・1年後において、群間差消失



重度感染 プレドニゾロン群 13% vs プラシーボ 7% (P=0.002)







アルコール性肝疾患に対する特異的な治療はほとんどない。アルコール性肝炎における副腎皮質ステロイドの有用性については議論されているが,これらの薬剤は最も重症の患者には有用であると思われる。線維化を減少させる薬剤(例,コルヒチン,ペニシラミン),または炎症を抑える薬剤(例,ペントキシフィリン)の有効性は証明されていない。アルコールによる肝臓の高代謝状態が推測される場合,プロピルチオウラシルがいくらか効果を示すかもしれないが,受け入れられたことはない

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