2015年4月15日水曜日

肺気腫病態にかかわる新しいエラスターゼIsoform

あたらしいisoformの知見は、肺気腫の病態形成に関与、治療アプローチ困難さを明確にする可能性

形質変化器質活性S1ポケット近傍のSelf-cleavageによりsingle-chain (sc) からtwo-chain (tc) neutrophil elastaseへの変換。自然α−1アンチトリプシンと小分子阻害の抑制作用により好中球エラスターゼの自動転換が生じる。これがマウスモデルでの重要なメカニズム。

Autoprocessing of neutrophil elastase near its active site reduces the efficiency of natural and synthetic elastase inhibitors 
T. Dau, et. al.
Nature Communications 6, Article number: 6722 doi:10.1038/ncomms7722
エラスターゼ作用・エラスターゼ阻害作用の微妙なバランスで生体内組織形成・破壊を調整している。このバランスの見られはエラスターゼ活性促進し、組織損傷をもたらすことになる。肺気腫も然り。
エラスターゼは好中球から賛成され、組織破壊をもたらすが、同時に阻害物質に反応することになるが、阻害作用に影響されにくいエラスターゼの発見があった。
すなわち、Cleaved好中球エラスターゼは”aggressive and resistant”である エラスターゼisoformは、 cleaved (すなわち、2本鎖)状態で存在する。
これを器質にしたあたらしい阻害物質の開発が肺気腫治療薬になる可能性がある。




肺気腫治療の新しい治療法?

アレンドロネート吸入は、エラスターゼによる肺気腫モデルにおいて、マクロファージのmigratory activityと貪食能を抑制し、NF-κBシグナル化抑制することで肺胞マクロファージの炎症反応鈍化。

Alendronate inhalation ameliorates elastase-induced pulmonary emphysema in mice by induction of apoptosis of alveolar macrophages
Manabu Ueno, et. al.
Nature Communications 6, Article number: 6332 doi:10.1038/ncomms7332



骨粗鬆症治療薬である、アレンドロネートを吸入


テトラサイクリン系+ビスフォスフォネート併用で、よりプロテアーゼ阻害って話も以前からあるようだが・・・






プロサイモシンαは、喫煙状態において、ヒストンのアセチル化、NFーκBを促進し、肺気腫の病態形成に関与。
Prothymosin α overexpression contributes to the development of pulmonary emphysema 
Bing-Hua Su, et. al.
Nature Communications 4, Article number: 1906 Published 21 May 2013

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