低栄養や蛋白異化促進に対して補充すれば良いという古典的な考えによる栄養補給が実際には合併症や死亡率を促進するという報告が重なるも、異なる報告も存在する。
2つの対照試験(Martin CM, et. al. CMAJ 2004;170:197-204 Doig GS, et. al. JAMA 2008;300:2731-2741 )で、高度腸管栄養は通常栄養と比べ死亡率減少明らかでなかった。一方で、カロリー制限が生命予後改善の可能性を示す検証もある。仮説として、可能な限り低栄養にして蛋白制限した場合の予後検証
結論から言えば、重症集中治療患者において、非蛋白カロリー制限経腸栄養は非制限に比べ予後悪化させない
Permissive Underfeeding or Standard Enteral Feeding in Critically Ill Adults
Yaseen M. Arabi,et. al. for the PermiT Trial Group
N Engl J Med 2015; 372:2398-2408June 18, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1502826
7つのセンターに内科・外科・外傷理由入院、894重症成人を対象
Permissive Underfeeding:カロリー要求量の40−60%、標準は70−100%。蛋白要求量を1.2−1.5g/体重kg
プライマリ・アウトカムは、90日目死亡率
ベースライン特性は2群同等;機械式人工呼吸 96.8%
介入期間中、許容的低栄養管理群は 835±297 kcal vs 対照標準 1299±467 kcal :それぞれカロリー要求量の46±14% vs 71±22% p < 0.001)
蛋白摂取量は2群同等; 57±24 vs 59 ±25 g/日
90日死亡率同等 121/445 vs 127/440 相対リスク 0.94、 95%信頼区間 [CI] , 0.76 - 1.16 ; p=0.58
重度副事象報告無し
重症患者では、カロリー要求量通常より高く、高カロリー設定にしないといけないと言われた大昔・・・
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